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「ワンダーウーマン1984」(2020)作品の面白さが時代設定“1984”に尽きるという作品!

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前作ワンダーウーマンの面白さ、時代設定と愛の行方に注目していて、今作では如何なる時代設定なりやと楽しみにしていました。 

コノナ禍による度重なる延期報道にうんざりしていましたが、年内公開に漕ぎつけてくれ、“大型スクリーンで観る映画”はこれだ!と駆けつけました。

冷戦下の1984年を舞台に、スティーブ・トレバーと再会した最強戦士ワンダーウーマンが、世界を崩壊の危機から救うべく巨大な陰謀に立ち向かっていく姿を壮大なスケールで描き出すというもの。

作品の面白さが時代設定“1984”に尽きるという作品。夢のWeaponを操る超美人ワンダーウーマンが華麗に戦う姿を追い、その背後の1984年という時代の闇を炙り出し、今の時代にどう生きるかを問う、メッセージ性のある作品でした。とても面白かった!コロナ禍の今だからこそ、観るべき作品かも知れません。😊

監督:パティ・ジェンキンス、脚本:パティ・ジェンキンス、ジェフ・ジョーンズ、デヴィッド・キャラハム。撮影:マシュー・ジェンセン、音楽:ハンス・ジマー、編集:リチャード・ピアソン。

出演者:ガル・ガドットクリス・パインクリステン・ウィグペドロ・パスカルロビン・ライトコニー・ニールセン、他。

パティ・ジェンキンス監督、主人公ダイアナ=ワンダーウーマンを演じるガル・ギャドット、前作でダイアナと惹かれあったスティーブを演じるクリス・パインは続投です。


映画『ワンダーウーマン 1984』日本版予告 2020年12月18日(金) 全国ロードショー

あらすじ(ネタバレ):

ダイアナは幼いころセミツシラ島で、大人の障害レースに参加して途中で落馬し、迂回路を利用したことでトップでテープを切ったにも係らず勝者になれず、師であるアンティオペ将軍(ロビン・ライト)から「真実を信じることが大切。それで勝!」と教えられたことを胸に、生き続けている。

1984年、車が町に氾濫し、ショッピングモールには物が溢れている。ダイアナ(ガル・ガドット)はスミソニアン美術館の学芸員として過ごしていたが、そんななかで起きる窃盗や暴力に身を隠して対処していた。

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ダイアナの部屋には第一次世界大戦で亡くしたスティーブ・トレバーの写真、彼の牧場で撮った写真、彼が贈ってくれた時計を飾り、彼を偲び、ひっそりと生活していた。

宝石商の泥棒退治をした翌日、盗難にあった美術品が美術館に持ち込まれ、同僚のバーバラ(クリステン・ウィグ)とこれを鑑定した。美術品には「この石に願いを述べよ!」とラテン語で書かれた説明書きがあった。ダイアナは「願いが叶うなら、私にはある!」と呟いた。

バーバラは考古学の学識はすばらしいが人付き合いが苦手、服装も地味で、引っ込み思案な娘。バーバラが浮浪者に言い寄られたのを恰好よく退けたダイアナは美人で明るくファッションセンスも良い、そんな「ダイアナになりたい!」と石に願かけた。そして体力トレーニングに挑む。男たちが見惚れるようになっていく。(笑)

石油投資会社を営むマックス・ロード(ペドロ・パスカル)。TVCMで「あなたのすることは望むだけ!」と投資を勧めるが、実情は火の車、従業員は電話番の女性ひとり。息子のアリスタには恰好良い父親姿を見せたくて、いずれ大富豪になるぞと大言壮語しまくっていた。アリスタはこんな父親に疑問を抱いていた。

マックスは美術館のスポンサーになりたいとバーバラに近づき、彼女の仕事場に不思議な石があることに気付いた。

美術館で行われたチャリティーショウの夜。マックスはバーバラに言い寄り、その隙に石を盗んだ。

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一方、ダイアナは時計を握らせ「僕は今の世界を救う。君は未来の世界を救え!」という男性に出会った。スティーブだと思って彼の部屋を訪れた。スティーブの魂が乗り移った男性、スティーブだった。

マックスは盗んだ石に「願いはひとつ、魔法の石だ!」と叫ぶと石は飛び散って消えた。

ダイアナはスティーブを1984年風のスタイルにして連れ出し、街を案内した。スティーブはその変化に驚いた。

ダイアナは「あの石でこうなった、これからどうなるの?」とスティーブと一緒にバーバラを尋ねると「マックスに貸した!」という。マックスの事務所を訪ねるが誰もいない。石の台座が残っていて「これは神の石である」と刻印されていた。ダイアナは「石にどんな力があるのか?」が心配になった。スティーブが「マックスに渡すわけにはいかないぞ!」と言い出す。

捨紙からカイロに向かっていることを知り、夜間、スミソニアン宇宙航空博物館の格納庫に入り、F111複座ジェット機を拝借して、スティーブの操縦でカイロに飛んだ。レーダーに捕捉されるのを防ぐため、ダイアナはジェットを透明化、ステレス化する技を使った!独立記念日の花火の中を離陸した。

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カイロのマックス。オイルキングの「国を取り戻したい!」という願いを聞き入れ石油を手に入れようとしたが「すでにサウジに売っている」というので、近衛兵を譲り受けた。国境に城壁を築き、リアル王朝を復活させて金儲け。難民の出入りを禁止し水源を切り、激しい貧富差が発生した。

カイロにやってきたダイアナとスティーブはマックスのコンボイを追った。カーバトル。マックスが撃って来る!ダイアナが車外に出て、車と並走しながらヘスティアの縄でコンボイを混乱させ、大型トラックが宙返り。マックの車にすがり「石を渡して!」と叫ぶと「目の前だ!」という。分けわからなかった。(笑)

コンボイに母親と子供が巻き込まれ、これを救出する間に、マックスは「次の石油はどこだ!」と去って行った!

壁が容認されると、マックスとソ連で世界の石油の1/2を保有することになるという、マックスは石油王になった。

ダイアナは石の持つ力を調べ「石を持った国は願いが叶うが代償を払うために滅ぶ」という事実を知った。スティーブはこのことで悩む。しかし、ダイアナは「あなたと一緒におれればいい」と意に介しなかった。

マックスはポルシェを駆って他人の願いを叶え続け、牧場のなかに高層マンションが建つというマンションブームがやってきた。そして、さらなる力を求めてアメリカ大統領の願いを叶えようとホワイトワウスに向かった。

マックスが大統領に願いを聞くと「核ロケットを配備したい」という。マックスは「法も税制も俺の国のように扱って欲しい」と要求した。大統領が「グローバル衛星放送で世界を乗っ取れるぞ!」と示唆した。

ダイアナは「マックスを止めなければ!」とゴールド・アーマーを付けて、マックスと共にホワイトハウスに乗り込んだ。そこにバーバラもやってきた。ダイアナはヘスティア縄でマックスを捕えたが、逆にバーバラに振り回させる。

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ふたりは大統領専用ヘリで衛星放送基地に飛び立った。ソ蓮が反撃態勢に入り、ワシントン市は暴動勃発で大混乱。

ティーブはダイアナに「良い人生をおくれた。君には使命がある。世界が待っている!」と告げ、去って行った。ダイアナは「あなたがどこにいても愛している!私が願を消す!」と走り始めた。ヘスティア縄を投げ、空を飛んだ!

軍が管理する衛星放送基地に入ったマックス。早速「世界の皆さん、あなたの人生を変える。願うだけだ、どんな要望も自由だ!」と放送開始。ところは放送が始まるや世界中が混乱し始めた。

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ダイアナはゴールド・アーマーの翼を拡げ、空から衛星放送基地に潜りこんだ。バーバラがチーターに変身し、飛び掛かってきた。ダイアナは「願いを取り消して!大事なものを失う!」と促すが「どうして私を見下す!」とチーターは戦いを止めない。ふたりは海中に投げ出され、ここで激しく戦った。ダイアナが「ごめん!」とチーターの息を止め、陸上に持ち帰った。

衛星放送室に入り「誰も代償を払ってまで願いをしようとも思わない。これが真実よ!」「あなたの代償は何に?あなたには真実が見えるはず、ソ連の反撃命令が出た、世界が怯えている!」と懸命にマックスを説いた。そこに息子のアリスタから「パパ助けて!」と電話が入った。マックスは「願いを取り消す!」と宣言し放送室を出ていった。

世界は元に戻りは始めた。

感想:

魔法の石を手に入れたマックスの暴走。石油利権を手に入れ大統領の願いを聞いて、世界を意のままにしようと企むマックス。世界の石油権益の確保、利権とホワイトハウスの癒着、軍事力の増強等々まさにレーガン大統領時代のアメリカだった。1980年代の生々しい歴史を見るような物語の展開、これが見どころでした。

マックスがまき散らした暴れ狂う人間の欲望世界を、ダイアナが「愛を持って真実に向き合え」と武力による争いでなくマックスを説得するということで、世界を救ったという物語。これは前作と大きく異なるところですね!

テーマは真実。いつの時代、環境にあっても変わらない価値感。ワンダーウーマンの最大の武器は説得力、“真実“だった! 5000年を生きる彼女に課せられた使命。ダイアナはトレーバーとの恋を楽しんでいては力がでない、これでは世界は救えないとトレーバーとの恋を諦めるという苦渋の選択に涙でした。前作に比してダイアナの弱さをも描くという人間性に満ちた作品になっていました。

この時代のファッション、音楽、世相に触れながら、ワンダーウーマン迫力あるバトル。カイロでのカーアクション、ホワイトハウスでのバトル、放送衛星基地での海中バトルなどのスケール感のあるバトル、戦闘機のステレス化、ゴールド・アーマー翼での飛行など新しいガゼットを楽しみました。

女性同士のバトルということで、ワンダーウーマンを凌駕するバーバラの登場、ホワイトハウスの警備員を吹っ飛ばして暴れまくるという、これは歴史に残りますね!(笑)バーバラ役はなかなかの難役で、クリステン・ウィグが頑張りましたね!

欲が過ぎると身を亡ぼす!気をつけねばいけませんね。

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