映画って人生!

宮﨑あおいさんを応援します

「白頭山大噴火」(2019)韓国映画は面白い!これに尽きます!

f:id:matusima745:20210830100442p:plain

「世界90カ国が激震!“白頭山大噴火”、韓国公開後3週間連続興収1位、観客動員820万人」の派手なチラシを見て、確認しようと本作を選び鑑賞しました。😊

さらに続く、

北朝鮮と中国の国境にある白頭山が突然噴火。次に大噴火が起これば、朝鮮半島は間違いなく壊滅する。残された時間は僅か75時間。半島の運命を握るのは、北朝鮮の隠された核兵器とその場所を知る北の工作員成功率3.48%oの半島救出ミッションが始動する。このミッションを任された韓国特殊部隊は、謎の工作員接触核の確保といった数々のミッションを全て突破し大噴火を阻止できるか?というパニック・アドベンチャー“大作”

監督・脚本イ・ヘジュン、キム・ビョンソ。撮影:キム・ジョン、音楽:バン・ジュンソク、VFX;デスタースタジオ。

出演者イ・ビョンホン、ハ・ジョンウ、マ・ドンスク、チョン・ヘジン、ペ・スジ、他。

結論を先に言っておきます。“凄かった!映像もストーリーも!日本では作れない。😊

白頭山(2744m)は活火山で大噴火は1000年に1度起きているそうです。946年の大噴火以来起きていないで、最近世界的に注目されてきているとのこと。これが起きると火山灰が日本にも降り注いだそうです。また、北朝鮮の核実験との因果関係も指摘されているとのこと。

ということで、韓国民の火山噴火に対する防災啓蒙という視点で、リアルで迫力のある映像を楽しめます。

実戦経験がない退役直前韓国陸軍大尉と得体の知れない北の工作員がバディーとなりミッションに挑む、出来るか?そしてこのミッションに中国、米国が絡むというまさに今の韓国国際環境下で、“韓国主導”でミッションを完結しようという物語、これをイ・ビョンホン、ハ・ジョンウ、マ・ドンスクが揃い踏みで演じる!これでは韓国で大ヒットするでしょう。😊

あらすじ(ねたばれ)

北のICBM核破棄交渉が最終段階にあると報じられる中で、定年前の韓国陸軍大尉チョ・インチャン(ハ・ジョンウ)は不発弾処理を行っていたが、妻チェ・ジョン(ペ・スジ)の胎児診断結果が気になって仕方がない。訓練が終わり急いで帰宅中に地震が発生。TVで“白頭山爆発”と報道されている。構想ビルの崩壊、道路の捻じ曲がり、車の衝突・炎上、避難民の大混乱。インチャンは崩壊したソウル江南街の光景を目にしていた。

f:id:matusima745:20210830100532p:plain

大統領の民生首席のチョン・ユギョン(チョン・ヘジン)は白頭山の噴火を警告していた地質学者カン・ボンネ(マ・ドンソク)に協力を要請。彼は大統領(チエ・クアンイル)に「白頭山の地底には4つのマグマ溜りがあり最大は4番目、これが最大でM8以上の巨大地震を誘発し挑戦半島全域に壊滅的な惨事をもたらす。解決策は白頭山から5km以内で600キロトンの人工爆発を起こしてマグマ圧を下げること。核を使うのがよい、成功率は3.48%、4次爆発まで75時間しかないと提案した。

大統領は「アメリカより先にやり恥をかかせてやる!」とこの提案を受け入れ、白頭山周辺にある鉱山の坑道で核爆破を行うことに決した。インチャン大尉はICBMの解体処理には適任とこの任に選ばれ、定年後アメリカへの移住が約束された。

作戦本部はふたつのチーム、本体のアルファーチームとこれをサポートするデルターチームで任務遂行することにした。インチャン大尉はデルターチームを率いることになった。

C130、2機で基地を発進したが目標上空で火山灰で機は墜落。アルファーチームは全員死亡。デツターチームは落下傘降下し、人員損害がなかった。インチャンが全任務を引き継ぐことになった。

搭載の装輪装甲車で北の工作員リ・ジュンピョン(イ・ビョンホン)と接触するため彼にGPS電波を追って、収監壕に辿り着いた。髭ぼうぼうの得体の知れないやつだった。出獄のときインチャンの財布をスルという業師。「共和国はいずれ潰れるが、俺は裏切れん!」と呟く、敵か味方か掴みどころのない男だった。(笑)

インチャンは財布がないことに気付いたが、中に炭坑の地図が入っていた、ジュンピョンが地図を食べてしまっていた。これは巧妙な彼の戦略だった!

慈江道のミサイル格納豪に急ぐ途中で、「糞だ!」と車外に出て、そのまま逃走してしまった。(笑)彼は妻(チョン・ドヨン)が住む平壌のアパートを訪ね、妻が彼を二重スパイと密告したことを確かめ、娘スノクの居場所を聞き出し、妻を射殺しようとするところにインチャンが飛び込んできた。ジュンピョンに手錠をかけミサイル格納壕に急いだ。

f:id:matusima745:20210830100642p:plain

ジュンピョンは壕に入るインチャンに「電源を切って、暗視で入れ!」と示唆するほどにすぐれた戦術眼を持っていた。電源を切って、暗視装置で進入、交戦してくる警備兵を倒し、ジュンピョンの案内でミサイル庫に到着。6機分のウラニウムを起爆装置に収めた。作業中、2白頭山爆発が起こり、作業は困難を極めた。ジュンピョンは密かに○○に電話していた。

ソウルでは妻のジョンが運転中、潜水橋で、ダムの崩壊による大波(津波)に遭遇し、漢江に放りだされ泳いでいた。(笑)

インチャンは「ウラニュームを確保した」と作戦本部に伝え、第9号坑道へ向かう指示を受けた。ジュンピョンの案内で出発。が、突然○○の兵士がロケット弾で襲ってくる。下車して、チームで応戦。インチャンはそこにあったトラックにガソリンを詰めロケット発射建物に突っ込み、チームの安全を確保しようとする勇敢な指揮官となっていた。これは使えるとジュンピョン。

しかし、チームを失った。インチャンが装甲車に戻ると、いきなりジュンピョンにスタンガンで撃たれ、意識を失った。

韓国作戦本部に米軍が「北に部隊がいたことでICBM核破棄交渉が無駄になる」と作戦中止を求め、作戦戦計画を持ち帰った。ボンネ博士は「こんな無能な本部には用はない、米国に帰る」と本部を出て行った。

インチャンが目を覚ますと、手錠を掛けられていた。ジュンピョンが「中国が狙っている、不可侵条約を破ったと・・」という。「ひとりになっても白頭山の爆発に行かねばならんのだ!」と言うが、ジュンピョンは「いずれ北は滅ぶがGPSで追ってくる」と興味を示さない。インチャンはジュンピョンのCPSを取り上げ飲み込んだ。

ジュンピョンが小便で装甲車を降りたとき手錠を外し、装甲車のハンドルを握った。ジュンピョンが襲ってきて激しい格闘になり、装甲車が暴走して崖から転落、森林の中を暴走し大木にぶちあたって止まった。(笑)

f:id:matusima745:20210830100816p:plain

ソウルのジョンはインチャンと連絡取れず、余震に耐えられず、脱出する米軍家族の船で先に米国に渡ろうと仁川港行きのバスに乗っていた。なんとそこに米国へ帰るボンネ博士が乗っていた。ジョンが夫を思い出し泣いていると、ハンカチを差し出してくれる。アメリカ人ですかと聞くとそうだ!という。(笑)

ジョンは仁川港で乗船しようとしたが、国籍がないので拒否された。気の毒そうに見るボンネ博士。

装甲車は走行不能で、ふたりで起爆装置をリヤカーで運び、○○行のバスを待っていた。そこに北の工作員が追って来た。バスに乗り、激しく撃ち合った。そのとき3白頭山の爆発!

バスが大吊橋上を走っていて回転。橋が落下するなか、ぎりぎりでバスが踏み留まり、北の追跡を逃れた。😊ここは映像が凄い!阪神大震災時高速道からの落下を踏みとどまったバスの例を引いたのかな。

f:id:matusima745:20210830100921p:plain

仁川港のジョン。地震発生で転びそうになり、ボンネ博士が{妊婦が危ない!}と庇ってくれた。ボンネ博士は「もう1回やる、チョ大尉がいるから」と作戦本部に戻った。

ユギョン首席は米軍から作戦計画を取り戻すために司令部に潜入し、PCに接触してコピーした。気付いた兵士に追われるが、警官隊の助けを借りて持ち帰った。この計画をボンネ博士が「もっと確率を上げられないか!」と検討を始めた!

タクシー車のふたり。インチャンが「もうすぐ白頭山が爆破だ」というがジュンピョンは「成功するとでも思っているのか」と貶す。しかし、キューティープチとは何かと子供の話題でふたりの間には繋がるものが出てきます。

崩壊したリマンボチャンの街に着いた。ジュンピョンが車を降りて娘スノクを探しに出た。妻ジョンから「どれだけ待たせるの!どこにいるの」と電話が掛かってきた。「何でそんなところにいるの」と喧嘩になった。(笑)すぐにボンネ博に替わり「9号でなく7号坑道、ラー24区!」と爆破目標を送ってきた。

ジュンピョンはスノクを見つけ出した。そこに黒服の一団が現れ「物は!」と問い、ジュンピョンを撃ってきた。「国境を越えさせてくれたら吐く。上層部に白状する」と交渉中。

f:id:matusima745:20210830101011p:plain

そこにインチャンがミン中士(オク・チャヨン)と車で駆けつけ「起爆装置はこっちだ!」と叫ぶ。ここに米軍も駆けつけてきた。インチャンが白旗を掲げて車を降り、タイマーがセットされた起爆装置を見せた。米軍がペンタゴンに報告。黒の一団も上層部に報告。米と黒の一団が対決。インチャンは「白頭山が爆発するぞ!ばかもの!」と叫んだ。

ジュンピョンがスノクと逃げ出すと、米軍も黒も逃げ出した。(笑)タイマーはミン中士がセットしたもの。

ジュンピョンに「娘と帰れ!」とエールを送ると「お前は場所が分からない」と戻ってきた。

4白頭山噴火は始まった。泣くスノクを残して、噴石が降る中を、車でラー24区!に駆けつけた。

ロッコに起爆装置を乗せて奥に。下降エレバーターの電源が切れていた。インチャンがダイナマイトを見つけてエレベーターの牽引索を切断する手配を整えてエレベーターに乗ろうとするとジュンピョンが「俺がひとりで行く。スノクを頼む!お前は家に帰って父親になれ!」とダイナマイトに点火した。

そのときソウルの病院で妻シュンが女のあかちゃんを出産していた。

数年後、インチャンはソウルでスノクを養女にして、家族4人となっていました。

感想:

ジュンピョンの生き様は謎が多かったですね!確かなのは娘スノクを幸せにしたかった!二重スパイならいずれ処刑されるでしょう。その彼が娘のために自分の命を捨てるという話、泣けます!さらにこの娘を預かったインチャンの想いにも。家族への熱い想いが不可能なミッション達成の力であったというドラマ、感動しますね!

ストーリーがスパイもので、二重スパイのジュンピョンとの駆け引き、これに絡むアメリカ・中国の動きと、とてもミステリアス。ジュンピョンが地図を飲み込んだところから始まり、GPSの行方、携帯電話の相手、戦う相手とミステリアス。見る人に任せている部分があり、考えさせるストーリーになっていました。眠ったら分からなくなります。あらすじも当てになりません!(笑)

噴火災害の映像ハリウッド並みでよく出来ていてリアルでした。白頭山の第1次爆発から第4爆発(兆候)までの4段階に区分し、ドラマに合わせて、地震津波・地すべり。噴石災害を描き、これをドラマの中で観せるという着想がいい。しっかりと火山災害の防災啓蒙になったと思います。(溶岩流、火砕流がなかったか!)

ジュンピョン役のイ・ビョンホン。掴みどころのないところがしっかり出て、それでラストシーンでは溢れるばかりに愛が感じられる演技、見事でした。内野聖陽さんにそっくりでした。(笑)

一方のインチャン役のハ・ジョンウ。コミカルな役で、物語の進展に伴い軍人として任務に邁進する演技、楽しかったですね!

ボンネ博士役のマ・ドンソク。地質学者という役をどう演じるのかと思っていましたが(笑)、ひょうきんな役をうまく演じましたね!

韓国映画は面白い!これに尽きる映画でした。

                                     ****