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「天空の城ラピュタ」(1986)監督の飛行機好きとアクションで、冒険に辛抱強く挑めと!

宮崎駿監督の「風の谷のナウシカ」(1984)につぐ作品で、スタジオジブリ制作映画の第1作品目とのこと。

「金曜ロードSHOW!」で放映されたもの。18回目の放映でありながら視聴率は12.6%という高い値。世代を引ついで観られる作品。ところがまだ観ていない!(笑)この作品は監督45歳のときの作品で、監督と同世代の私には劇場ではとてもアニメなど見てられない状況でした。(笑)

監督作品を劇場で観たのは風立ちぬ(2013)でした。この作品は主人公がゼロ戦設計者で高名な堀越二郎さん、そして陸96式重爆撃機設計で知られる本庄季郎さんが出てくる話で、お二人は恩師になりますので、劇場に駆けつけました。(笑)この後に観たのが孫に借りた「千と千尋の神隠し」(2001)でした。(笑)

本作は宮崎監督が小学校時代に考えていた架空の作品を骨子とした初のアニメオリジナル作品とのこと。戦争直後生まれの監督には絵本も少なく、遊び道具もなかった。そんなわけで読んだ本から物語を作って遊んだだろうと推察。そんななかの一作でしょうか。空想豊かに描かれていますね!

タイトル「ラピュタ」は、スウィフトのガリヴァー旅行」記」に登場する、空を飛ぶ島にある王国「ラピュタ王国」からとったものという。

当時「ガリヴァー旅行記」「宝島」「トムソーヤの冒険」などがよく読まれた本だったと記憶しています。本作にも取り入れられているように思うのですが。


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物語は、

700年前に存在したという天空に浮ぶラピュタ王国。国王の子孫だという少女シータ。特務機関(情報部)の諜報員ムスカ大佐に連れ出され、飛行船で移動中、海賊ドーラ一家に襲われ船外に逃れ地球に軟着陸したところを、鉱夫の少年パズーに救われる。が、ムスカ大佐とモウロ将軍の政府軍、さらにドーラ一族に追われ鉱山坑内に逃げ込んだ。

いきなりシータの乗る飛行船、これを追う海賊船やオーニソプターと想像上の各種航空機が登場します。この発想の原点は後の「風立ちぬ」で詳しく描いてくれますが、発想の豊かさに圧倒されました。飛行機好きという監督の趣味が十分に生かされた話になっていました。(笑)

ふたりは坑内でボム老人に会い、シータが着けているペンダントの石が(ラピュタに存在する)飛行を可能にする魔法の石だと知った。そこにムスカ大佐が現れ、二人は捕まり軍の要塞へと連行された。パズーは牢屋に幽閉され、そこでラピュタで作られたというロボットを見せられて、ラピュタの存在は本当だと信じ、父が見たというラピュタを訪ねたいと思った。シータはムスカ大佐からラピュタ王の末裔であると告げられ、魔法の石を持つことは平和を乱すと、魔法の石とパズーの命を交換することを提案され、シータがこれに応じた。

パズーは解放されたがドーラ一家に捕まり、自分が解放されたのはシータの方便太と知り、ドーラ一家とともに要塞に向かい、覚醒したロボットが暴れる中でシータ救出した。しかし、ムスカ大佐らは魔法の石に誘導され、ラピュタに向け出発してしまった。

パズーとシータはドーラの飛行船に乗せてもらい、ムスカ大佐のあとを追った。モウロ将軍指揮の軍と戦いながら、荒れる空を克服してラピュタ城に辿りついた。しかし、先着のムスカ大佐はラピュタの王になり世界を支配しようと、モウロ将軍の政府軍を撃退しドーラ一家を排斥しようとする。

シータは油断したムスカ大佐から魔法の石を奪い返し、パズーと力を合わせて呪文“パルス!”と唱え、石の魔力を発動してムスカ大佐に挑んだ。その力でムスカ大佐は吹っ飛び、ラピュタは再び宇宙へと離れていった。ラピュタ城から脱出したふたりは、ドーラ一賊の艦船に辿り着き地球に帰還した。

感想:

パズーとシーラが助け合って、世界支配を目指すムスカ大佐の野望を阻止するという、少年少女向けのボーイ・ミーツ・ガール作品でわかり易く、微笑ましい。メッセージは「冒険に挑み、苦労してやり遂げろ!」ではないでしょうか。監督の経験から出たものでしょうか。

哲学的な表現は、横文字で語るという片鱗はあるものの、ほとんど見つからない。

ふたりがムスカ大佐やモウロ将軍の軍隊に追われ逃亡するチェイスは、鉄道、川、渓谷などを使ったハラハラドキドキの映像が見事でした。

ここに出てくるキャラクターはこれからの作品に繋がれていくでしょうから、やはり見ておくべき作品ではないでしょうか。

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