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「となりのトトロ」(1988)家族って!ご近所って!田舎って!いいな!!

金ローで「となりのトトロ」2年ぶり18回目の放送。「こんなに話題になるアニメ「トトロって何だ!」と恥かしながら、初めて観ました。(笑) とてつもない感動ものでした。

サツキとメイの姉妹と森に住む不思議な生き物・トトロの交流を描く物語。

天空の城ラピュタ」に次ぐジプリ2作品目。当時の世相はバブル経済と公害に苦しむでした。監督にはこれが胸にあったんでしょうか、昭和30年代前半の日本を舞台にしたファンタジー作品となりました。

監督・原作・脚本宮崎駿音楽:久石譲主題歌:井上あずみ「さんぽ」「となりのトトロ」。

声優:日高のり子(サツキ)、坂本千夏(メイ)、糸井重里(お父さん)、島本須美(お母さん)、北林谷栄(おばあちゃん)、高木均(トトロ)、雨笠利幸(カンタ)、龍田直樹(ネコバス)、他。


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あらすじ:

入院中の母のため、考古学者の父とともに、田舎の一軒家へ引っ越してきたサツキ(12歳)とメイ(4歳)。近所の少年カンタに「お化け屋敷」と呼ばれたその家には、不思議な生き物が住んでいた。真っ黒クロスケと呼ばれ、絶対に姿を見せない!ここから父とサツキ、メイの三人の田舎暮らしがはじまった。

サツキが学校に行くと、メイはひとりぼっち。元気よくメイは外に出て、木のトンネルをくぐってその奥に。大木があって、それに登ると空洞があり、滑り落ちた。なんとそこに大きな眠っているものがいた。顔に触っても“むにゃむにゃ”!

メイはトトロの上で眠った。

サツキは学校から帰るとメイがいない。メイの帽子を辿って探し出すと、眠っているメイを見つけた。メイが「絵本に載っていたトロロに会った!」というが見つからない。父が迎えに来て、「この森の主に会った、いつも会えるとはかぎらないぞ」と教えた。神社を訪ねると大きなクスの木があり、側に古い祠があった。メイはこの木だという。お父さんは「昔は人と木は仲がよかったんだ、この木が気にいってここに来た」と言った。

父が大学に出かけた日。メイはおばあちゃんに預けられたが、サツキに会いたいと言い出し、おばあちゃんと学校にやってきた。メイはサツキと一緒の机でトトロの絵を描いた。

その帰り、雨が降り出し、地蔵堂で雨宿り。そこに同級生のカンタが通り様、恥かしそうに傘を置いて行った。ふたりはこの傘で「カンタはやさしいね!」と家に帰った。

雨が止まない。父をバスストップまで傘を持って迎えにでた。バスが来たが父は乗っていなかった。父が帰るまで待つことにした。あたりが暗くなって、メイが眠りだした。サツキがおんぶして父の帰りを待った。そこにトトロがやってきたので傘を貸してあげた。

トトロは嬉しそうだった。ネコバスがやってきた。トトロが「お礼に!」と小袋を渡して乗って行ってしまった。

バスがきた。父が降りてきた。ふたりは父にネコバスとトトロが出たと話した。

トトロがくれた小袋には木の実が入っていた。ふたりは庭にこれを撒いて、芽が出るのを楽しみにしていた。病院の母に手紙を書いて知らせた。父が「芽が出るのは、トトロなら知っているかも」と言った。

蚊帳の中でふたりは眠った。父は講義のための調べもの。サツキが外を見るとトトロ親子が木の実の畑にいた。サツキとメイは起き出し、トトロ親子と一緒に木の実を撒いた畑で「早く大きくなれ!」と祈った。芽が出てどんどん大きな木になって行った。トトロはこまを回し、サツキとメイを肩に載せ、コマの上に乗って回転力で空に舞った!父は木の上でサツキとメイがオカリナを吹く音を聞いていた。

朝起きて畑に出てみると、木の実から芽が出ていた。「夢だけど、夢ではなかった!」とふたりは大喜び。

ふたりはおばあちゃんの畑でトウモロコシ採りを手伝っていた「美味しい野菜をお母さんに食べさせたい」と話していると、病院から「レンラクコウ」の電報が届いた。サツキは「母に何かあるのか」と心配になった。

サツキはおばあちゃんの本家の電話で父に知らせた。父が病院に電話し、退院が少し伸びることが分かった。

サツキが心配するメイにこのことを話すと「お母ちゃんに会いたい!」と泣き出し、「我慢しなさい!そのうち帰ってくるの!」と強くたしなめると「お姉ちゃんのバカ!」と激しく泣いた!この泣き声は胸に響きましたね!

家に戻るとおばあちゃんが家事手伝いにとやってきた。サツキは「お母さんが心配だ!」と泣いた。それをメイが見ていた。

メイはトウモロコシを持って走っていた。おばあちゃんが「メイが見つからない」と言い出す。

サツキはメイにきつく当たったので心配になった。皆でメイを探しだす。サツキは「メイは病院に向かった」と走りだすが、見つからない。そこにカンタがやってきて「父ちゃんたちが探している、俺が七国山(病院)に行ってやる、池でメイの靴が見つかった!」と走り出した。カンタの自転車の乗り方、これが懐かしい!こういう乗り方は今では見ることはできない!(笑)

どんどんあたりが暗くなる。サツキは村総出で池の中を探している現場でおばあちゃんに会った。しかし、おばあちゃんの差し出した靴はメイのものではなかった。サツキは木のトンネルを通って、大きな木に登り、通洞に落ちでトトロに会った。

トトロはネコバスを呼んでくれ、ネコバスがメイのところに連れて行ってくれた。そこは地蔵堂だった。メイが泣いてサツキに抱き着いてきた。ネコバスが「病院まで連れていってあげる」というのでふたりでネコバスに乗って病院へ。ふたりが大きな木の上から母の病室を見て安堵していた。

父は病院で母に会っていた。母が「あの子たちに心配させた、無理をさせた。退院したらうんと楽させてあげる」と喋っていた。父が「こんなところにトウモロコシがある」と母に見せた、トウモロコシには“おかあさんへ”と書かれていた。母が「あの子たちの笑声が聞こえた!」と言った。

ふたりはネコバスと別れ、探しにやってきたおばあちゃんとカンタと一緒に家に向かった。

感想

宮崎監督が昭和30年代の物語で語りたかったこと。家族やご近所との強い絆。人と自然とのかかわり方だった。“となり“の意味が分かった。

どこの村でも神社を大切にしました。そこには大木がありました。お祭りが村の唯一の楽しみで、これが村の絆を強くしていた。ここで遊んでそのまま寝る子もいました。こうして子供たちは育ちました。

当時、まだまだ戦後で、戦争で親を失った子が大勢いましたが、みんなうまく育っていきました。だれが育てたか?トトロが育てたんです!今、はっきりそれが分かりました。トトロの正体が見えました。これをトトロというメタファーにするなんて、やっぱ監督は天才だと思いました!このラストシーンに泣いた!

病院に届けられたトウモロコシ、“おかあさんへ”のサインがあった。誰がとどけたのでしょうか?お母さんは大喜びでした!このマジックが凄い!

サツキとメイ姉妹に何度も泣かされます!こんな濃い姉妹の関係。メイがサツキの教室を訪ねてお姉ちゃんと一緒に授業を聞く!当時、こんな子がいました!今では考えもつかない、こうやってみんなで助け合って過ごしたことを思い出します。メイがいなくなって必死に探すサツキ。地蔵堂でサツキに抱きついて泣くメイ。場所が地蔵堂というのがいい。地蔵の小さな堂にもよく世話になりました。(笑)こんな思い出がどんどん出てくる作品でした。

オート三輪車と未舗装の道路!今では田んぼのあぜ道も舗装です!これではカエルも育たない!(笑)風に吹かれてお父さんが帽子を押さえるシーン、小さな動作が丁寧に描かれ、リアル感のある動画になっていますね!これもすばらしい。雨と水溜まりが美しかった!

緑一杯の田舎風景を堪能しました。これが消えていくことを憂いています!

声優さんの演技が圧巻、特にメイの坂本千夏さん、「お姉ちゃんのバカ!」と泣く声が忘れられない!

テーマソングが圧巻です!各シーンの感情をうまく表現する音楽の使い方がすばらしい。

子供の映画のようで大人が見ても楽しめる、宮崎映画の最高傑作だと思います!来年も楽しみにしています。

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