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「すずめの戸締まり」(2回目)キャラクターを確認にと、2回目の鑑賞となりました。

絶賛が多い中、キャラクターがよく分からず寝落ちしたこともあり(笑)、あらためてキャラクターを確認にと、2回目の鑑賞となりました。

休日の3回目上映に入りましたが、満席でした。驚いています。

あらすじ

九州の静かな港町。この街で叔母・環と暮らす17歳の少女・岩戸鈴芽は、自転車で登校している途中、長髪の美しい青年・宗像草太とすれ違い、ときめいた。

扉の「閉じ師」であるという彼を追った先にあったのは、山中の廃墟に取り残されたあの日の扉。すずめは導かれるように扉へ手を伸ばし、迷い込んだ先で“すべての時間が溶け合ったような”空を見た。扉の側の石をはずすと、石は猫に変身した。

鈴芽は扉の向こう側からやって来る災い(ミミズ)を押し込めて鍵を閉める壮太に手を貸した。これが縁で、猫によって母の形見の椅子に姿を変えられ草太と、猫に導かれるように災いを閉じ込める旅にでた。度の先々で鈴眼が見たものは・・。

作品が楽しめるかどうかはファンタスティックな世界感に入り込めるかどうかですキャラクターが分かりづらく戸惑いましたので、今回はこれを焦点に観ました。

感想:

鈴芽が“ときめいた!”のは何故でしょうか

仲間たちはイケメン?と鈴芽に問いましたが、これは違う。草太(椅子)は神戸で鈴芽がミミズを観覧車に封じた後、椅子(草太)が凍り付き、常世で海を眺め、「これが運命か!」と呟くシーンがあります。草太は鈴芽と同じように一度後ろ戸をくぐった人ではないでしょうか。父母を亡くして祖父に育てられている。鈴芽は草太に同じ後ろ戸をくぐった匂いを感じ、“ときめいた”。

石はなぜ猫(ダイジン)になり、鈴芽を導くようの福島に向かったか。

冒頭のリゾート地の水没の庭の中で見つけた扉は、後に出てくる福島の実家の門と同じでした。このとき鈴芽が数度、この門を出入りしたが常世には入らず、そこにあった石を引き抜いた。猫は母親の化身で、鈴芽が尋ねてくるのを待っていたのでしょう。しかし、鈴芽は後ろ戸の向こうには入らなかった。

鈴芽が東北の震災地にある実家の跡地にやってきたとき、ダイジンが門を見つけ、鈴芽を常世に案内した。ということで、ダイジンは亡き母のなり変わりでした。

こうして鈴芽の旅を振り返ってみると、母親が娘の成長を促すように行動していたんですね。鈴芽は高校2年生になっても料理もできないで環に頼りっきり。こんな鈴芽を独り立ちさせたかったでしょうね。神戸のスナックでは鈴芽のマダム姿を心配して店に現れたのではないでしょうか。(笑)

最後のタイジンの言葉「わたしは親になれなかった」と要石となり、若いふたりを見守ることになりました。が、「立派に育ちましたよ!」と言葉を掛けてあげたいですね。

ダイジンはなぜ草太を自分が作った椅子にしたか

鈴芽に福島まで訪ねてもらはねばならないが、後ろ戸を閉じられては娘の鈴芽に親子として会えない。

草太に鍵を掛けられない姿にして鈴芽に鍵を掛けさせてミミズを追わせ、東京では草太を常世に送り、鈴芽がこれを救出せることにして自分のいる常世に招いた。鈴芽の草太に対する愛を確認することにもなりました。親心が見えます。黒い猫は亡き夫でしょうか。

福島の常世での再開がとても感動的な再会でした。

しかし、そこには幼い鈴芽の姿ではなく、立派に草太を愛せる女性になっていた。

鈴芽は幼い自分を母の作った椅子に座らせ、「ちゃんと大きくなる!未来なんかこわくない!」と声を掛け、母との悲しい思い出に終止符を打った姿を母親に見せたことに感動しました。

この物語は、鈴芽の成長を母親目線で描かれていようで、感動しました!母の愛情を感じる作品でした。

 再度繰り返しますが、監督が過去作「星を追う子ども」(2011)で描ききれなかったことがしっかり描かれ、次のステップに踏み出す作品だと思いました。

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