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第2回「決断」

第2回「決断」
第2回視聴率:20.1%
徳川・織田軍の甲府進出にともなう、家族の岩櫃への逃避行、勝頼の自決、武田家との主従関係が解かれた昌幸の状況判断が描かれましたが、全篇、喜劇でした。面白いといえばおもしろく大笑しました。この笑いのなかに、戦国の人の本性が隠れているように思えてきます。武田滅亡への慟哭が昌幸の決断を押しました、いいシーンでした。
勝家の甲冑に身を固めた亡霊父信玄に詫びるシーンは武田の滅亡を印象付ける良い演出でした。
家族の岩櫃への逃避行イメージ 2
岩淵への帰還の途中、野党の追随に、反物などを撒いて回避、百姓に化けて身を偽るなど信繁の機転でやり過ごす、意味があるシーンなのかとも思えますが・・「気を付けて、おばばの顔、わしの芝居はどうだったの」の“とり”:草笛さんの顔はみごとでした。笑いました。信繁は野党を斬れなかった、信繁のやさしさでしょうか。これが今後・・・
遭遇した武士に、薫が扇子を落すことで疑いをもたれるが、松の機転でこの武士が八左衛門と判明し安全だと言うが、彼なら岩殿山の城をかためるのが筋と信繁はこれを疑うという「信繁の機転と戦況判断の確かさ」、佐助の文から小田原信茂の裏切りを検知し家族の危機に駆けつける昌幸の判断家族の絆が描かれました。
女性達のうかれた感じの演技は面白くおもろい家族の物語となっていますが、この乱世に生きるには、この家族のごとき生き方が必要だったのでしょう。
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武田の滅亡イメージ 3
馬のいななきとともに現れた父信玄の亡霊に詫びる勝頼、切腹。父を超えることのみを考えた人生に決着。武田軍団が彼の我で一瞬に消えたという感じがよく出てよかったです。
この信玄の亡霊は昌幸のもとにもやってきました。そして佐助から顛末を聞き、「わしの言う事を聞いてここへきてくださった」と悔やむ昌幸。草刈さんの落胆、無念での慟哭シーン、みごとでした草刈さんのしゃべりが分らなかったですが、わざとらしい芝居にならなくて、よかったのではと思います。
新府城跡に立つ徳川家康イメージ 4
「武田が滅んでもうれしゅうない、なぜか」、「信玄が偉すぎたか、取り巻きが間抜けすぎたか? なにが人を滅ぼすか」と本田正信に問う。「これからどうなる、わしはどうする」に、「これからは信長様の力が強うなる、それは殿が決めること」と正信。「生き延びれば十分だ」と家康。そして、やけどに利く薬草のはなし。
家康と正信の関係、家康はいい取り巻きを持ったと思いますが、ここは、何をいいたいのか、何を描きたいのかわかりませんが、家康はこんな、よくわからん、自分を見せない男だったのでしょう。近藤さんが若々しく見えて、楽しみです。
穴山梅雪との面談に、「裏切ったうすぎたない男、あのような裏切り者を出すな!」といいながら、家康の歓待の仕方、表と裏の性格がよく出ておもしろい。いわゆるたぬきおやじ。
小田信忠の小山田信茂処刑
ただの卑怯者だと断罪。これが戦国時代といわんばかりに、コミカルな芝居のなかで、ここはシリアスに。これが、昌幸の決断にも大きな影響を及ぼすと言うものでしょう。信茂のような人は、この世にもけっこういて、本当にいやな奴ですが、こうはいきません。(笑)
○これからの真田家のとるべき策、
信繁は「真田はまだ滅んでいない」と信幸と議論を戦わせているなかで昌幸は熟慮。ここで描かれる親子関係、昌幸はしっかり子供を教育していますね。
「ばか、織田と闘う気はない」と上杉か北条どちらにつくかを、コメデイー風にこれで決めると籤引き? 大笑いです。堺さん、大泉さんが大真面目に演じているからさらに面白い。この長いシーン、どうなるのかと、こんな大事なことを籤で決めていいのか? 草刈さんの真剣にこれに取り組む演技がユーモラスです。役者さんたちが大真面目に演じるからさらに笑えます。堺さんのしゃべりが理屈っぽいから、返しの大泉さんが本当に怒っているように見えるのも妙です。イメージ 1
兄弟の論議、上杉、北条につくことの利害を喋るのをじっと聞いていて、わしは決めた「どちらにもつかん、織田につくことにする、織田に会うてくるぞ」この決め方、ユーモア満載です。決断はだれでもできると思われて実はとても難しい。おそらくこの状況では理屈でできるものではなく、籤を引く思いだったと思われます。彼の決心を促したのは、亡霊で現れた信玄だったのではないでしょうか。あの慟哭が生きましたね。
このドラマの評価、見方が大きく分れそうです。軍師官兵衛では10週あたりからおもしろくなったので、もうしばらくの辛抱、・・・・。
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