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第24回「滅亡」

第24回「滅亡」
請われて氏政説得に赴いた信繁の誠意にあふれる説得。切腹を言い渡された氏政に命請いを勧める家康、景勝、昌幸の言葉。これをも拒否して死を選んだ氏政の覚悟が描かれ、氏政:高島政伸さんの熱演で、戦国の乱を終えるにふさわしいドラマとなった。今回はこれまでのエピソードをうまく拾いながらしっかり描かれた人間物語になっていて、このドラマを見続ける醍醐味がある。(#^.^#)
一方、忍城の攻略に手間取る三成は、昌幸の奇策で救われ昌幸に「戦を教えて欲しい」と頭を下げることになり、三成にとって“この戦で勝ことよりもっと大切なもの”を得た。二人のこれからのつながりに運命的なものが見える。さらに、利休に絡む闇商売の一端が浮かび上がり「秀吉による利休切腹沙汰」という次のステップへの面白さが出てきた。
 
○茂誠との再会イメージ 7
北条氏政の説得のため小田原城に潜入した信繁は小山田茂誠に呼び留められ安全なところに案内される。彼は琵琶湖のほとりで松が死んだと思いそこを離れられなかったが3日目に里に下り、北条に縁があると小田原を訪ね北条氏の家臣になっていたという。信繁は松が生きていることを伝えようとしたが、伝えられず江雪斎に呼ばれて強引に氏政の所に連れて行かれる。
○信繁による氏政の降伏説得
氏政は「真田源次郎信繁、顔をしっかり見たい、もっとちこう」と呼び寄せ、殺せと指示。信繁、隠れていた兵に囲まれる。氏政の「北条がどれだけ真田に振り回されたか知っておろう」に「豊臣の使者とやってきた」と身分を明らかにし「戦の勝敗はもはや決まった、あとはどれだけ兵の命を救えるか、決心をしてほしい、徳川のイメージ 2書状だけでも読んで欲しい」と嘆願するとつらつらと信繁の顔を眺める。ひやりとするいいシーンでした。書状を受け取り、江雪斎をも下げ二人だけになる。信繁は「徳川様、お命を救うべく奔走しています」とまずは家康の意向を伝える。「降伏せん。この城にいれば負けん。戦は最後までどう転ぶかわからん」と言う。「北条に味方するものはいない、伊達も豊臣に下った」と実情を述べると「知らなんだ、なにが起こっている」と問うてくる。イメージ 1
「味方の城がほとんど落ちている。伊豆の下田・・、鉢形城八王子城も・・、」「もうよい」「沼田は真田が奪い返した」「因縁の城もか」「引き際を考えて欲しい」「遂に東国の覇者にはなれなかった、返す返すも残念。秀吉と戦うなら伊達や徳川と組んで一戦をやってみたかった。戦国の世に幕を引きたかった。秀吉がうらめしい」とこれまでの本心をぶちまける。何故これを臣下の者に言えなかったのか、心寄せる人に恵まれなかったということか。いや、先代との葛藤で言い出せなかったのでしょうか
「いまは秀吉公に頭を下げるとき、御館様の命を助けると言っています。豊臣と新しい時代を生きることを考えて欲しい」と伝える。
信繁の説得結果を聞いた江雪斎「そなたを生かして返したこと、でかしたぞ」と喜ぶ。信繁が帰りしな、茂誠に会って松が上田に生きていると伝えると泣いて喜ぶ。ただ、あのことは言い出せなかった。
 
信繁「これは何か」と問うと「鉛だ、籠城前に沢山買入れたが余った」と返事。
信繁、鉛に利休の家紋の刻印を見て、「私はそろそろゆかねば」とそそくさとこの場を去る。
 
八王子城に向かう昌幸に秀吉より忍城の攻略に参加するよう命令が下る。三成は苦戦、小田原は落ちていない状況を知った昌幸に「お主は氏政がうらやましそうだな」と出浦。「あいつ、己のための戦をしている」と恨めしそうな昌幸。
 
○氏政の降伏
秀吉は氏政、氏直を呼び降伏することを命令。7月5日氏直は城をでて降伏する。氏政はなお城にとどまる。
秀吉がこれまでの約束を違え「氏政には死んでもらう、城を明け渡したら氏政の切腹それを見て帰る」と言い出す。これには家康が強く反対を申し述べる。吉継もこれを後押しする。しかし、秀吉の決心は変わらない。
7月10日氏政は髷を落とし秀吉の軍門に下る。そこで、家康が景勝、昌幸に相談し三人で氏政の命請いの説得に乗り出す。
「わざわざかたじけない」と三人を迎える氏政、落ち着きを取り戻し精悍に見える。生き恥をかきたくないという吹っ切れた気持ちがよくでた高島さんの演技。
イメージ 3氏政殿には生きて欲しい。三人の総意だ」という家康に「貴殿に災難が降りかかる」と家康を気遣う氏政。
わしも髷を切る。殿下は話して分からぬ人ではない、殿下のもとで働こう」と景勝「あなたに伺いたい。秀吉のために働くのか」と氏政。「死にたければ死ね、生きていればまだまだ面白い。まだまだ何が起こるかわからない。もうひと暴れしないか」と誘う昌幸。「お主らの働きあの世で見物させてもらう。ここまででござる」と氏政。「よき戦相手でござった」と景勝。「そのことば貴殿にもお返し申し上げる」と氏政。家康、景勝、昌幸の言葉には其々のこれまでの生き方がよく出ている。これを聞いても、氏政には北条という名を捨てることに迷いはなかった。
別室に徳川、上杉、真田の代表者として正信、兼継、信繁が控えており、信繁は「氏政殿の心は決まっていた」と言い正信に「なぜ徳川様はこれまでに」と問うとああ見えても情が深くて、北条とは長年競うてきた仲、友達のように思うている」と。兼継は「景勝が何か約束するのでは」と心配している。
昌幸は「頑固な男よ」と言い、景勝は「なにも約束しておらぬ」と兼継に安堵させる。
翌日に氏政は「汁飯を一気にかけこみ切腹した。もはや3杯に分けて食べる必要がなかった。だれにも屈することなく生涯を終えることに無念という想いはなく悠然と旅立ったように思える。氏直は出家したのち高野山に送られた。
 
○利休の闇家業の発覚
信繁は鉛に、茶々が受け取った扇子の刻印を示しながら、利休の刻印があることを吉嗣に報告。二人で倉庫を調べるが空。利休は危ないところだったと逃げ去ったあと。利休が武器商人の片棒を担いでいるとは、利休が秀吉から切腹を命じられるひとつの理由ではあった。
 
○三成の忍城攻めと昌幸の奇策イメージ 4
水攻めは命を失わない戦として三成は拘ってきたが降伏させることが出来ず苦慮するところに、昌幸は卑怯な手だといい小田原城から持ち帰った氏政の兜を見せて」と三成に奇策を進言。「血がついていない兜を見せて氏政は命乞いをして家来を見捨てて自分だけ助かったという噂を流すというもの。目に見えるものがひとつあるだけで噂が噂でなくなる」と諭す。三成は卑怯な手と思いながらも昌幸にまかせる。出浦が兜を忍城に持ち込み2日後の7月14日に開城なる。
これに三成は「貴殿の案は好かぬが、無駄な犠牲を払わずに済んだ、おかげで城は墜ちた、戦がなんたるかを教えて欲しい」と昌幸に謝意を示す。高慢な態度はなく素直な三成を見ることができ、ここで戦に勝よりもっと大きなもの、人を信じる心を得たと思う。三成の負け戦というが、負けてよかったのでは・・。
 
伊達政宗の登場
伊達政宗が秀吉に所領のすべてを差し出す。昌幸は持論の秀吉の世がこのまま続くとは考えられず伊達と話す機会を持ちたいと信幸に言う。これに信幸が異論を挟むが「上杉も徳川も秀吉に心から従っているわけではない」、「ざれごとだ真に受けるな」と言う出浦を抑え、「また信繁と対立することになるが徳川は関東に行かされた。わしらもどうなるかわからんぞ。小県も沼田も獲られるぞ、わしは伊達に賭ける」。これがこの戦いで昌幸が動かなかった理由。
 
政宗ずんだ餅で家康を接待。秀吉は大いに喜ぶ。秀吉も餅をつき、これを見る昌幸。信幸が「どうなさいますか」と問うと「もういい」と昌幸、諦めたようだ。家康は「政宗はもっと気骨のあるやつと思うていた」とがっかりしているようだ。自分も秀吉の言いなりで変わりがないと感じる。
昌幸が家康に「北条の領地を全部手に入れられたと聞いたが、これからどちらへお住で」と聞くと「江戸に、安房守も覚悟しておかれよ」という。ここに、秀吉がやってきて家康にどうかと聞くと「いいところです、東国一にする」と返事。そして、昌幸には「小県を安堵、沼田は真田の領地になった、もう徳川の与力のことは忘れてよい」そして「徳川をしっかり見張ってくれ!」と家康に当てこするように言う。これに昌幸がにやりとする。家康は不満顔に。
 イメージ 5
伊達政宗が初対面の信繁に「お主の親父がぽかんと口を開けて見ておった。殿下に気に入ってもろうた。ずんだ餅も気にいってもろうた。殿下はわしに似ている。北条が先に降伏していたらわしの命はなかった、わしの人生綱渡りだ」と。信繁が「北条様は待っていた、頼みの綱と」と言うが「何のことだ、知らん。わしも何万という兵をもって蹴散らしたい。お主はどれほどの器か知らぬが男なら当たり前だ。わしがもう20年早く生まれていたら、もう少し京に近かったら、秀吉でなくわしであった」と吐露する。そして「真田の子倅、またどこかで合おう」と去っていく。同じ年齢のこの二人、大阪の陣で運命的な再会を果たすことになるのだが、・・。氏政が政宗の言葉を聞いたらなんと言うか? 信繁は政宗の言葉をどう捉えて大阪の陣に参加するかと思うとおもしろい。
イメージ 6 
秀吉が「天下統一はここに成し遂げた」と宣言。戦国の時代は終わり時代は破壊から建設に移っていくことに。来週は「離別」です


記事1 20160620
真田丸」!第24話は176% 高嶋氏政、最後の汁かけ飯
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160620-00000080-spnannex-ent