映画って人生!

宮﨑あおいさんを応援します

第9回「駆引」

第9回「駆引」
能寺の変から2カ月。千曲川で対峙していた北条・上杉はそれぞれの国に引き上げるなか北条は甲府に入った徳川を包囲する。昌幸は「国衆たちの独立国」のため誰がその長にふさわしいかを考えているなかで徳川からの誘いを受け、これまでの考えを翻し徳川に付くことにする北条の補給路の要点小諸を確保して徳川の作戦に大きく貢献するが、北条と徳川の和睦で次の策を迫られる。信濃に利権を求める徳川・北条・上杉三者を掌に乗せての「縦横無尽な駆引」で世渡する昌幸のやり方は痛快です。駆け引きに戦術問答が加わり緊迫感が出てきて面白い。昌幸を演じる草刈さんは本当に“はまり役”です。(笑)
信繁はさきの春日信達調略(昌幸の裏切り)の後遺症を引きずっているが、出浦や梅の言葉に癒され、昌幸の北条攻略戦では積極的に発言、敵後方補給路の要点小諸を攻略する案を提案するなど、大きく成長しつつある。堺さんの力の入った真面目な演技、すこし疲れます。しかしこの真面目なところに笑いがある。(笑)
父の謀略に、梅のことばをとおして、人を殺さない戦いを模索するという信繁。くそまじめで、もうこれは三谷さんにダブっている。(*^_^*)
*********
○徳川の甲府進攻戦略イメージ 7
新府城を拠点に北条軍を迎え撃とうと甲府に進出した家康、北条の早い進出に追い詰められる。そこで、本多正信は危機を脱するために昌幸懐柔を進言をする。すでに手遅れ、家康は、そもそも、どこで、どのような戦をしようとしたのか、考えていなかったのでは?
イメージ 1○昌幸の「国衆たちの独立国」作戦
真田屋敷に帰還した昌幸は、「国衆たちの独立国」をどうするかと、信幸、信繁合い席の上、出浦と内記に諮る。出浦は「おぬしが大名に」と押されるが「分不相応」と断る。そこで、出浦は、反真田ではあるが、室賀正武との取り次ぎ役を引き受ける。
反真田の室賀に委ねる昌幸の真意はなにか?まとまればどうにかなると思ったのか。この乱世に通用するとも思えない?
この会議には信繁も参加するが「春日調略」の一件で、父と対立姿勢を示す。これを咎めない昌幸は立派。自分で考えさせるのが良い。出浦から「お前はやさし過ぎる。もっと強く成れ」と諭される。
イメージ 4翌日、昌幸は真田信幸と昌相、内記を連れて正武の元を訪ねて大名になることを勧める。正武は「北条を裏切れ」という昌幸の提言に対して一旦は断りをいれたものの、国衆だけで信濃・上野を治めるという大胆な発想に共感し、昌幸の案に乗ることにする。

信繁は室賀説得に同席を許されず「春日調略」の後遺症を引きずって悶々と過ごすなかで、きりの励ましを受けるが、悲観のなかで安土から帰ってきたときのことを思い出し梅と話したいと堀田作兵衛の家に出向く。
そこには血に染まった作兵衛の姿が。「隣村の者たちに襲撃され困っている、はやく昌幸が信濃を治め、揉めごとがなくなる事に期待している」という作兵衛の期待を聞く。イメージ 5
梅と話すなかで、梅の「春日様には申し訳ないことですが、私はほっとしました。だって、戦をしなくて済んだから」「源次郎さんには死んで欲しくないのです。大切な人を戦に送りだすのは辛いことなんです。最後の別れになるかもしれないのですから」「戦で大切なことは、人の命を失わないこと」。信繁は「おまえはなくてはならぬ人だ」と梅の手を取る。
信繁は、この梅の言葉に深く心打たれる。「現実から逃げることはできない、早く父の時代がくるようにしなければならない。そして、愛する人のために死んでは、死なせてはならない」と。
信繁は真剣に刺殺訓練を繰り返す。人を死なせない戦をすると、堺さん、なかなかの腕前です。
イメージ 6きりは、饅頭をもってきて二度も投げつけましたが、信繁の心は饅頭では動かせないことに気付かない、まだまだ信繁の心が読める女ではなさそうです。でも、面白い。(笑)
昌幸と正武は、国衆を集め、みなで信濃・上野を治めることを提案するが、多くの国衆は周辺大名の顔色を窺っており、賛同がなかなか得られそうにない。国衆と正武が帰った後に、昌相は再び「お主には力がある、他人ではおさまらん」と昌幸自身が大名となることを強く勧める。
昌幸は信玄の肖像画に「果たして自分に信濃をまとめる力があるのか?」とひとり問いかける。ここに、信幸が家康からの誘いの文を持ってくる。
昌幸は、信幸の「徳川に従うのですか」に、「従うのではない。利用するのだ。信濃・上野をこの真田が治める日まで」と言い、徳川の誘いに乗ることにする。これに出浦が強く支持。
直江兼続の疑いを受け帰還していた弟信尹を家康の元に向かわせ、誘いに乗る条件を交渉する。このあたりが実に巧みで、直感に流されず論理的な行動をとっているのは見事だ。
徳川に加勢する条件は、諏訪の領地をもらうこと。2000貫文相当の甲斐の所領と上野の沼田領を真田のものとはっきり認めることでした
この案は、真田家代々の懸案の地「沼田」が含まれると言う絶妙な案である。家康の弱みに付け込んだ強気の要求で、話を聞いていた本多忠勝は反発するが、家康は「真田家が味方についてくれるなら安いものだ」とこの条件を承諾する。しかし、これは今後大きな問題となるが・・・。
この案が受け入れられたことで、信幸に北条と手を斬ることを告げ、北条との戦支度を命じる。徳川の人質として薫を差し出そうと、膝枕で甘えて納得させようとするが、薫に拒否されて「わかった、おやすみなさい」。徳川を説得できても妻を説得できない昌幸、この妻に何の価値があるのかと思わざるを得ない。(笑)
〇北条攻めの軍議。
「内山城」は北条の信濃進攻の入り口でありかつ真田の甲イメージ 2府進攻の入り口にあたる要衝にありしっかり防備されているとして、繫信はこの城の攻略に反論する。代案は「北条の補給路の要である小諸を突く」というもの。
これは「春日信達調略」のことで苦しむなかで、梅の言う「戦で大切なことは、人の命を失わないこと」がヒント
真正面から内山城を攻略するのでは血が流れるが、この案は敵の意表にでるもので損害が少なくかつ楽に確保できる。しかし、深く攻め込んでいたら徳川はもっとよい条件で北条と和睦できたのではなかろうか(真田の役割は牽制)。
真田昌幸の裏切りを知った北条氏直は真田をつぶそうと兵を差し向けようとするが氏政がこれを押え、徳川家との戦を優先し、有利な条件のもとで和睦を画策する。氏直が万一これをやったら、二正面作戦となり徳川の思う壺だったでしょう。
イメージ 3徳川にも兵力的が限界があり、和睦案を受け入れることになり、結果は信濃と上野を徳川と北条で分けあうことになる。
両者がぶつかっている隙に信濃を治めようとしていた昌幸には大誤算。これからどうするかと楽しみです。(*^_^*)
*******
記事1 20160306
真田丸>家康、忠勝共演シーン「狙ってない」 藤岡弘、はいつも真剣
記事2 20160307
NHK大河「真田丸16%台で視聴率やや低迷