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第26回「瓜売」

第26回「瓜売」
秀吉の強い思いで始まった明国攻略。当初順調にみえた進撃も敵の抵抗により膠着状態に陥る。そこで秀吉の発案になる気晴らしのための仮装大会、とても愉快な出し物で出演者一同の大変な熱演で大いに笑う。
京にとどまる秀次。茶々に子が宿ることで先のことに心砕き、産まれたばかりの我が子の死を「これでよかった」と自らを慰める。これから先の苦悶がどう描かれるかと。信幸・信繁にあてた”とり”の最期の言葉は、二人の運命を決する言葉であり胸を打つ。
○秀吉、太閤に
天下を平定し向かうところ敵なしの秀吉だが、嫡子徳松が急死して気力をなくし、寧は「隠居しますか」と問うと三成が「殿下は太閤に。古より関白をわが子に譲った人を太閤と言い、中納言様は殿下の養子となり関白におなりになる」と関白を秀次に譲ることを勧める。秀吉は信繁に役を免じ新しい関白に使えるよう指示するが「いましばらくこのままで」と信繁。この言葉を喜ぶ秀吉、しかしたいそうな落ち込みよう。天正19年12月秀次は関白に。さみしさを癒すように淀を抱く。
 
イメージ 1関白になった秀次。大勢の公家衆に会うことになり「体がいくつあっても足りぬ」とその職に意欲を感じている。ここできりに大勢の側室そして娘の“たか”を紹介し側室になる気持ちを聞くが、多くの側室と娘がいることに驚き、きりは「父の意見を聞く」ということで返答を先伸ばす。しかし、秀次は人が良すぎるようだ。側室が多いのは断りきれないため。
○明国攻略の着想イメージ 2
明るくなった秀吉。「海を渡って明国を攻め落とす。唐入りだ。海軍を率いてまず朝鮮に渡る。朝鮮と明を引き連れてわしは大王になる」。これに対して三成、吉継は「戦がなくなったばかりなのに。鶴松を失っておかしくなった」と反対のようだが、これに信繁が秀吉の気持「太平の世になったから明国を撃つ。人には仕事を与えねばならぬ。人は仕事がないとロクでもないことを考える。明国に攻め入る、これぞ武士の大仕事。太平をひっくりかえすなど考える者なぞいなくなる。そのための戦よ」を伝える。信繁は「殿下はおかしくなったのではなくむしろしっかりしている」と言う。吉継は反対、これを戒める三成明国攻略の目的は、自分に刃向かうものが居なくなる政策どう明国を収めるかなど考えてはいない。肥前名護屋に城を築き朝鮮にわたる準備を始め全国から大軍を集める。これには真田も加わり、昌幸、信幸、信繁がともに戦うことになる。
・信幸、一軍の将として参軍
昌幸が大いに喜び励ます。「殿、まあ一杯、あの猿めいよいよ惚けよった」と昌幸。信幸はいつ出陣かと気にしているようだ。が、「なるべく後に回してもらえ。こんな戦、勝っても一文の得にもならん」と昌幸。朝鮮の土地を貰ってもというか、作戦目的も曖昧で、これでは士気が上がらない。負けるのは当たり前。
加藤清正の祝宴に呼ばれた信幸、舅の誘いもあり断れば殺されると悩む。昌幸は「どっちにしても殺されるぞ、お前どうする」と楽しんでいる。信幸は忠勝に出向くか清正にするかと悩む。イメージ 3
まずは舅忠勝のもとに行くとここで家康に会う。家康に大いに酒を勧められ「旅の疲れがでたので休ませて欲しい」と退席し、清正のところで飲むことにする。「源二郎信繁と源三郎信幸、何で兄が源三郎なのか」と名前に疑問をもつ清正。「まあ、どうでもいい」と女衆を呼んでの酒盛り。信幸、酒盛りを抜け出し忠勝のところに。「婿殿が戻ってきてくれた」と喜ぶ忠勝。徳川にも豊臣にも気遣わねばならず信幸は大変だ。
上田城では、きりが内記に秀次からの側室申し出を伝えると「何で京にいったか、信繁の側にいて心にかなうことだ」と怒り出す。「真田家の男子を産んでもらう、それが悲願だ」という内記。「どこの馬の骨とわからぬ奴と一緒になってどうする」と怒鳴るがきりの相手が関白秀次と聞いて慌てふためく。「決心がついた」というきり。
○朝鮮の戦さ。イメージ 4
朝鮮渡海計画を検討中の三成と吉継。「先陣小西行長1万8千7百。加藤清正の第2陣2万2千8百を対馬に送る」と三成。「締めて4万1千5百何艘の船がいるか」と吉継。いまごろになって緻密さが求められる海上輸送計画を検討しているとは、危なっかしい。経済的な方法で渡海とはどういうことか、敵はいないのか。()
宇喜多秀家は「いつごろ向こうにわたれるか」と聞いてくる。第8陣だと三成が答える。「総大将(宇喜多)はあとでゆっくり乗り込む」と吉継。信繁が「真田がいつ頃か」と問うと「後詰だ」。
総大将が若い宇喜多というのも気になるところ。すべてが計画どおりうまく行くことになっているようだ。()
天正20年3月加藤清正名護屋を発つ。4月25日秀吉が名護屋に到着。当面の戦況に秀吉は「こうしてみると我らの敵ではないな」と言い、家康から「最後に出陣していただく」と聞き「わしはここで様子を見る」という。
・信繁が静かに波の音が聞いている茶々に名護屋にやってきたわけを聞くと「殿下が気分を変えた方がよいと言うので。私が気落ちしていると思っている。みんな身内を連れて来ていいのよ」と。「わたしには連れてくる者はいない。きり、あれは身内でもなんでもない」と信繁。そこに、花をもって「迷ってしイメージ 5まった」という娘が現れ、吉継に娘「春」だと紹介される。これは吉継の策略か? 笑顔がうつくしい銀二貫の松岡茉優さんに期待したい。茶々が頷いて見ていて、茶々の仲立ちで二人は一緒になるのかな?。(#^.^#)
6月3日三成、吉継らが朝鮮に渡った。京では、秀次が「産まれてくる子が男の子であることを願っている」ときりに話し「例の側室の返事も聞きたい」と切り出すが、「今少し」ときり。
・秀吉が信繁を呼び「茶々がまたやってくれた」と懐妊を喜ぶ。秀吉は57を超えていた(わざわざこれをナレーションで)。(笑) 茶々懐妊の知らせが寧のもとに。これを聞く秀次「めでたい」と言いながらも不安になる。茶々が大阪城に戻る。
朝鮮の戦況は明国の兵も加わり次第に横着状態にそして秀次の弟秀勝が病没したと伝えられる。秀次は大いに悲しむ。秀吉は「思わしくない。ぱっと明るいことはないのか」で「やつしくらべ」を思いつく。どうやら主務者は片桐且元。これには昌幸が乗り気。出浦の調査で家康はあじか売りと判明。「向こうがあじかうりならことらは瓜売り」と競うことにする。佐助に「あじよしのうりめされそうらえ、あじよしのうりめされそうらえ」と歌わせ、これで挑むことにする。しかし、「おれにはまねできん」と信幸。
秀次の子は男子であったイメージ 9
「茶々に男子が授かったら、私の子はどうなる。殿下にとってこの子も私も目障りでしょうがないのでは。殿下に嫌われては生きて行かれぬ」と先読みし不安に慄く。
この子が生後わずかで世を去ると「泣いているのは息子を亡くしたからではない。息子が息を引き取ったとき、息子を見てほっとした。これで叔父上の顔を見ないでよかった。許してくれ」と泣く秀次。秀次は、秀吉に大変な気を使い、先読みして悲しみを背負い込み、自分で負の罠に掛かっていくようだ。
○やつしくらべ(仮装大会)
清正が三成に「なんじゃと、もう一度言うて見ろ」と激昂するほどに朝鮮では苦戦が続いている。この状況な中で太閤主催の仮装競争が行われることに。且元が”猿”芸の披露する、よくこれで首がつながったなと。()
昌幸は瓜売りに信幸は行商人の格好で練習中。信幸はいやいやながらに付き合っている。昌幸は「これも戦いだ、真田ここにありだ」と信幸に気合を入れる。イメージ 6
「殿下の出し物が瓜売りで父の方が上手い」と信繁がかけ込んで来る。昌幸の踊りを且元が見て「これではいかん変えて欲しい、もっと下手にやって欲しい」と。「ならばあちらが変えれば」と出浦。そこで信幸が家康に相談すると「それほどできているのか、安房守に折れてもらうしかない」と言う。信繁は昌幸に「己の未熟を知ってもらうために踊るのです」と勧め秀吉に見えるように踊ってもらうと秀吉はこれを見て「お主には負けんぞ」と止める気などない。「これはいかん、殿下が己を失っている」と信繁は「思い切って瓜売り勝負としたい。太閤殿下の後で父が出るということでは」と且元に申し出る。「秀吉にしびれ薬を飲ませろ」という出浦。昌幸は「もうよい。今日は急な病にて、出ん」と言い、昌幸は欠席に。大笑いだ。大河にこれほどの笑いがあったかと。()
仮装大会が始まる。大変な騒ぎ。それぞれの踊りが面白い。これをひそかに見る信幸と昌幸は寂しげ。一番は太閤殿下に。「おそれいりました日の本一の踊り」と家康のお世辞。満面の秀吉。悔しがる昌幸。踊りに昌幸と家康の生き方がでているようにも見えて面白い。イメージ 7
ここに“とり”危篤の知らせが入るが片桐は信繁に自分の口から申せと言う。片桐は秀吉のご機嫌とりしかできない男になり下がってしまっている。秀吉に帰郷を申し出ると「今日にも帰れ」。且元が「士気が下がるのでは?」と心配すると「もう士気など下がっている」と秀吉。一体この戦はなんであったのかと聞きたい(清正)。
 
○とりの最期
とりの危篤の知らせで、秀吉の許可を得て正幸らは大急ぎで帰郷。上田に真田ゆかりの人々が集うことに。稲が遠慮するが“側に”と招く薫、これを見るこう。作兵衛に連れられた8歳のすえ。信繁が抱こうとするが嫌がって離れてしまう。信繁は「長らく会ってないのだから」と見つめる。
全員が集まったところで、信繁の提案でとりを楽しませようと昌幸が名護屋城で披露できなかった「瓜売り」踊りをこことばかりに踊り始めるが、とりの「うるさいもうよい」で終えることに。とりを笑わせて送りたかったのに。
イメージ 8とりは眠っていたが、最期のときを待って突然立ち上がり信幸と信繁を呼び寄せ、「これからは真田を率いて行くのはお前たちだ。これからは離れ離れになっても、心はひとつ、心さえ繋がっておればな。真田の家をこの地を守り抜け」。信幸の「戦のない世の中で、われらのなすべきことは」に「さきのことなど読めん」。信繁の「我らは生まれてくるのが遅かったのでしょうか」に「人は定めをもって生まれてくる。遅いも早いもない、おのれの定めに気付くかどうか。“ばば”はみているぞ、怠るな!」とこれからの二人の運命を定めることになる言葉を残して文禄2年8月1日、その生涯を閉じた。草笛さん、ご苦労さまでした。

そして、2日後。大阪城で茶々が男の子を出産、のちに真田一族に大きな影響を及ぼす豊臣秀頼の誕生。

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