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スピンオフ「割れ鍋にとじ蓋」

イメージ 1ザ・プレミアム「割れ鍋にとじ蓋」
とにかく笑いが一杯で、人を想う気持ちに溢れ、涙が出て、楽しい「みなさんおおきに」がテーマの物語でした。本篇での出演者に加え“ともさかりえ“さんの名演技、お見事でした。
加野銀行が会場になるほんのすこし前の話し。
ここは大坂九州、おとうちゃんと子供の声。喜助の家です。喜助の娘ナツちゃん可愛いですね。子煩悩な喜助、“おまえさんお帰りやす”と“ふゆ”、一段とうつくしくなった清原さん、お芝居がうまくなりましたね(*^_^*)
喜助は加野屋の炭坑事業のため九州勤務です。もうすぐ5年、幸せそうです。甘い甘い夫婦です。「親父さんが訪ねてきて、何時あんさんのお父さんになったかと詰め寄られる喜助さん。娘と孫娘を返せと、もう大騒動」という夢に起こされ、このために愛する妻と娘のために困難に立ち向かう話しです。
大番頭の雁助と弥七、喜助の手紙にどうしようかと悩んで亭花晴に出かけます。亭花晴で手紙を読んでる喜助に、「あんさんのあまりにもどぎつい手紙見て、しゃあないと出てきた」という雁助、「私はあんさんのこと許していまへん、話があるというから来たのに」とえらい権幕で怒る。白岡家でもこの喧嘩が話題に。「いっぺん待ってくれないか」と喜助、「一体これは?あんさんが今日しかないというからでてきている」と雁助。
帰りかける雁助に「待ってくれなはれ親父さん」「だれがお前の親父さんや」、「そっくりだす」と喜助。
イメージ 2「娘返せこの泥棒が」「わしには大事な嫁さんさんだす」。さきほどからこの喧嘩を聞いてる女性サツキさん(ともさかさん)が、かっての芸者仲間である美和に「あれなんだす」と聞く。二人のはげしいバトルにサツキさんは耐えきれ
「ちょっと待っておくれやす、どないしても聞いておけないのでその喧嘩預かりたい」と言い出す。
加野屋では栄三郎が「雁助と喜助が喧嘩しているが何があったのか」とうめに問うと「喧嘩などするはずがない」と言う。店では、ふたりは元のふたりに戻って喜助があまりにもリアルな雁助の親父演技を褒める。
サツキさんが「そんな恐ろしいお父さんならもっとびっしとせな」と発破かけると、「めっそうもない」と父親の怖さを話すと、「そんなら一生会わんかったらいい」と雁助が言い出す。
イメージ 3嫁のためにどうしても謝ってやりたいという喜助。今日5年ぶりにここで会うからと喜助が練習を催促すると雁助が「もう出来ん」と断ります。喜助の“ふゆ”とののろけ話し、ふゆへの想いが話され、どうしてもお父さんに会いたいと言うと、もう雁助は涙一杯で、「もうこんな気持ちではでけん」と断ります。そこでサツキさんが人助と父親役を買ってでることに。
雁助が加野屋に帰ると、うめから喜助との喧嘩のことを聞かれる。「俺はどこか冷たい男と見られるのかな、喜助を見ていたら嫁に出て行かれたのはあたりまえのことだと思えてきた、わしほんまに放ったらかしだった」と漏らす。うめは「そんなことない、うめの知っている番頭さんはそないな人ではない」と。ここは本当にしんみりするシーンですね。泣けます。

亭花晴では喜助とサツキさんが練習中、喜助の「すんまへん、すんまへん」の平謝りに、「このコメツキバッタが」と喜助を押さえつけて叱る。これは雁助さんより迫力があり、ともさかさんの“喝のは入った演技”が面白いですね!!
こんなに気持ちが入って来ては、喜助があまりの激しい責めに音をあげて、これではもう終わりだと言う。「どうして、ようこんなことできますな」と喜助。
すんまへん、すんまへんでなくおおきにの方が気持ちが伝わるのでは」とサツキさん。「祝言あげさせてもろうておおきにの方がいい。」これには美和も同意。ここで、美和とサツキさんの大坂一の芸者時代の紹介です。うつくしいお二人ですね。
加野屋では、よのさんが喜助のことを心配しだす。みなさんが「喜助を家族と思うているのに、雁助だけに相談は水臭い」と言い出す。「へたしたら一生縁切られてしまう」と心配しだす。何もしらない雁助に、お父さんの恐ろしさを栄太郎が話して聞かせます。よのさんは「父親一人できますやろか」と心配気。これに栄三郎が同調して心配しだす。
亭花晴では喜助とサツキさんが練習再開、事がスムースに行ったお芝居になって、もう喜助は有頂天に。「こんなにうまく行くかな」と美和さん。まずは乾杯と酒をすすめる喜助。美和さんがサツキに酒を注意するが、しっかり飲むサツキさんサツキさんが御亭主への愚痴を話し始める。“大仏さんの方がいい”と言う。話しながら「もう別れたいと思うてる」と。美和さんが慰めるが、「もしあの人が来たら喜助に守って欲しい」と言い出す。どうやらサツキさん酔っぱらったようですね。

加野屋では、亭花晴に乗り込む練習中。新次郎もあさも居ない。雁助がもっと喜助を信じてはと「喜助はきっと自分で命かけてやり遂げる」と言い、みなを説得します。それでも雁助は心配で、うめに相談。ふたりのやり取りはほんとに心が通じ合っているという感じです。イメージ 4
そのころ、まだサツキさんは酒飲んでいて、美和はもう水に代わっているといい「お姉さんは身内の人。お姉さんの旦那さんは・・」。「うち淋しい」とサツキさんが喜助に抱きついているところにお父さんがやって来て、「これは大層な、説明しろ」と騒ぐ。「これは酔い過ぎて喜助さんに絡んだだけで間違いありません」と美和。「すいまへんとはお前が悪いことしたということ、ここで会うたら最後100年覚悟せい。」と親父さん。
雁助が店に入ってくると、喜助が「あんさんわしをどこまでこけにするか、お妾さんと逢引してるところを見せ付けて」とお父さんに吊るし上げられており、「自分だけではでけんと、妾だけでのうて、加野屋の仲間まで呼んでいるとはどういうことか」と怒り心頭、「お前男らしゅうない」と昂ぶる。ここに加野屋の皆さんが入って来て、「こんなに仰山、これがあんたのやり方か」とまたまた怒り心頭。酔っぱらっているはずのサツキさんが「この喧嘩あんたが悪い、この人、ひとりで来ているのに。わたし、こちらの見方になる」といい「落し前つけろ」と言い始める。「もういい、時間の無駄」と帰りがかけるお父さんに、喜助が皆さんに帰ってくれ自分で話すという。親父さんが「今生で最後だからこれだけは聞いて欲しい」と「あの時、ふゆに手を挙げてしもうたんはわしです。あの時は折角親が見つけてきた縁談を断ってしもうたから殺したろうかと思うたが、憎うて憎うて、あんさんもみんな。そしてあんさんからすぐ手紙もろうて、すいませんすいませんだけの手紙で腹が立ってしょうがなかったが。この男何べんも何べんも手紙を送り届けて、しかもその手紙もしょうもないことばかり。ふゆの料理はうまい、ふゆに子供ができ名はにしました・・・腹たちますやろ。ところが、この手紙が楽しゅうなってきて、来るとこの様や。」「わかっています。すべてはわたしが悪い。わかっています。」「わてらは何にも知らずにすいませんでした。親父さん、今日はおおきに。ふゆさんと一緒になれて家宝ものです。この世にふゆさんを産んでくれはりましてほんまにおおき。今生で最後と言わずずっとお父さんでいてください」と喜助。サツキさんがここで、「このようにあほな人ですが娘さん幸せです」と言い出し、親父さんが「喜助さんひとつ聞いていいですか、この女子さんは何者」と問うてる時に、洋傘屋の山本平蔵がやって来て、「あんさんどっかでみたことがある」と喜助。

「平蔵さんここで何しています」と喜助が声をかけると、サツキさんが“あんた”と呼ぶ。サツキさんと平蔵さんの仲に入ってサツキさんを掩護する喜助、平蔵さんに「惚れた女子を必ず守らないけません」と諭すと、雁助がちょっと待てと。平蔵さんがサツキさんを美しく描いた掛け軸を見せて、これを描くために家に帰らんかったという。ちょっと驚くこの結末にビックリポンです。「あのころは喜助さんに女を取られて、商売でもうけて銭金でどうでもしてやると、せやけと惚れてしもうた。一目惚れというのはどうにもならない。暇を見つけて会いに行った。」と二人の成り染めが語られ、皆がこの話しに感心する。どうやらサツキさんの焼き餅だったようです。このふたりもお互いに「おおきに」で決着です。
お父さんから喜助に「約束です、この二人よりもふゆを幸せにしておくれやす」と。
あさ、新次郎、さちもやって来て、あさは平蔵さんと顔見知りのよう、ところがサツキさんが新次郎に「ご無沙汰してます」と挨拶するとあさが焼き餅さちに子供ができたと、みんな合わせて新次郎の乾杯で締めでした。楽しいドラマでした。

【原案】古川智映子 【脚本監修】大森美香 【脚本】三谷昌登 【音楽】林ゆうき
【語り】杉浦圭子アナウンサー
【出演】三宅弘城ともさかりえ山内圭哉友近桐山照史野々すみ花、清原果耶、上杉祥三、風吹ジュン、波瑠、玉木宏 ほか