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第46「悪女について」

イメージ 2信長の横暴に徳川家のため己の死を掛けて家康と信康を救おうとした瀬名、出せる限りの知恵でふたりを救おうとした家康。救えなかった結末に、結果を知っていても、涙が止まりませんでした。
美しい菜々緒さん。家康の膝枕になり、母との約束を果たそうと懸命に家康を励ます姿は、毎回、恰好よかった。家康が立派な男になり、長丸ができたことで正室として信康の地位を守りたいと我がでて、徳川を窮地に追い込むことになりました。しかし、最期は徳川の妻として母として愛に満ちたもので、決して悪女ではなかった。家康の「おとなしく岡崎に座っておってくれたのではないのか」と悔やむ姿に涙がでます。菜々緒さん、熱演ご苦労様でした!

お家のために己を捨てる者を見てきた直虎。生きてこそ己を生かせると「生きて!」と願う直虎、直虎のいうことが分かっても「徳川の救いに己の死を賭ける」瀬名。先の見えない運命に翻弄されるふたりの友情に泣けます。

瀬名と信康の死に、誰も信じないと碁石を投げて泣く家康。自分が信康になって支えようとする万千代の熱い想いにも涙でした。

直虎の生きざまがうまく虎松にバトンタッチでき、家康に繋がるというとても上手いドラマ展開で、「直虎物語」としては最終回であってもよかったと思います。
不条理に最愛の妻と息子を殺された家康を支える万千代の生き方に直虎の生き方がどう繋がっていくのか、ラスト4回のドラマを楽しみにしています。
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於大に、家康は「信康を斬ります」と答える。康政が「武田と内通したかどで大浜城に幽閉のうえ、死罪とする」と宣告。信康は「私は内通などしておらぬ。殿が晴らしてくださるはずだ」と父家康を見やる。信康は浜松勢によって連れてゆかれる。この様子を見る直虎。「そなたは」と康政に問われ「万千代の養母、奥方様のご機嫌伺いにまいっていた」と答え、「取り込み中にてこれで」と去る。家康は「後を頼む」と言い、去る。
「信康様に謀反の疑いあり以後は向かう者は同罪と見なす。これより信康様と一切の交わりを断つという起請文をとる」と康政が岡崎衆に令する。

〇家康、信康の救助策
家康が碁盤を前に何ごとかを考えている。瀬名が殿は話す気がないというかと数正を責め「誰が諫言した」と問う。「織田様に言いがかりをつけられたのではないかと?若は織田様の誘いをうまく退けてきたが、いっそ切り捨てようとしているのではないでしょうか?」と答える。「直虎様に呼びやれ」と叫ぶが、直虎らはすでに城の外に出ていた。

戻った龍潭寺で、南渓が「信康様を助けろというかと思うていた」と直虎に漏らすと「下手に関わって、井伊谷に累が及んではかなわないゆえに」と答えるのでした。

翌日、康政は信康は大浜城に着いたことを家康に報告。起請文ができたら忠次に持たせ織田に届けるようにと指示し、万千代と万福に、密命で、大浜城に向かわせる。大浜城に着いた万千代は番兵に「信康を遠江の堀江城に移す」と命じる。

直虎のところに南渓がやってきて傑山の情報として「信康は大浜城から堀江城に移された。家康には何か表に見えているものとは別の考えがあるように思う」という。

遠江・堀江城。万千代が「これは時稼ぎ。若様の首を望んだは織田、殿は織田に従ったふりをし、若様の助命のために北条と密約を進めている。北条と結べば武田には大きな痛手、それを手土産に助命を願い出る考えです」と伝える。

万千代と万福は浜松城に戻り、「信康が無事堀江城に入り、殿にはあまり無理をなさらぬように」と心配していることを伝える。
家康が「失うてはならぬ!」と言うているところに常慶が駆けつける。常慶は「氏真殿が北条と談判を始めています。半月ほどかかる」と報告する。「待っておれよ!信康」と家康はつぶやくのでした。イメージ 7
瀬名が「待っていなされ、信康」と数正を呼ぶ。「そなたに頼みがあります・・」

織田への使いを済ませ岡崎城に戻った忠次は、康政から「信康が大浜城から堀江城に移り、殿は浜松城に戻った」と知らされ驚く。「はやく織田にこのことを知らせねば」と忠次を急き立てる。

〇信長、「信康を斬ってしまえ!」
その後も、家康は信康を二俣城に移して処刑を遅らせた。安土城に再び言い訳に出向いた忠次は光秀に「堀江の大沢が元主家である今川に同情して逃がすかもしれぬと案じて」と説明する。光秀から「斬れとの仰せじゃ」と言い渡される。

〇瀬名の覚悟
そのころ、瀬名と数正が姿を消したという知らせが浜松に持たらされる。「お方様は内通を恐れて文箱にこのようなものが残されていた」と書状を出す。その書状には武田の花押がある。「お方様の首を差し出すと信康様は助イメージ 6かりましかな」と忠世が言い出す。万千代が「見え透いた狂言、わざわざこのようなものを残し去ることのどない」と反論すると「ご苦労であった!瀬名に追手を放て!捕え次第首をはねよ」と忠勝に命じる。「頼みがある万千代・・・」と家康。

岡崎城を出奔した瀬名は、一夜明けた日の夕刻、龍潭寺の井戸端に手を合わせていた。数正が直虎に会ってはというが、迷惑をかけると去ろうとするところに供え物を持った直虎に会う。
瀬名が「信康の顔を見に行く。許されることになったので、出迎えて驚かせてやろうと思うて」。これに直虎が「そなたの首を持って事を収めようとしているのか。なぜか分かるか?そなたと同じことをやったやつを知っているからだ」というと、数正が刀を抜いて「ならばおわかり、お方様の覚悟を」と瀬名を先に行かそうとする。そこに、万千代と万福が現れる。
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「北条との取り決めが成れば、信康の処罰は取り消しになる手はず」という万千代の説明を聞いて数正は愕然とする。続けて「このまま濡れ衣を着ていただくという意見も出てあり、殿も成り行き上、追っ手がかかっている。すぐに戻るわけにはいかない」というと直虎が「ほとぼりが冷めるまで井伊に居たらいい」と匿うことを引き受ける。
瀬名は「その策は必ず実るのですか」と万千代に問う。直虎が「徳川殿の運を信じてみないか」というと「自分が通じたことにした方が信康を必ず救い出せる。今川館に閉じ込められたときに死んでいてもおかしくない命、殿と息子のために使いたい。徳川の母として妻として」という。
直虎が「お家のために命を捨てるは己の本懐というが、残された者のことを考えては」と強く諭すが、瀬名は考えを変えることはなく「万一信康が戻ってきたら徳姫と子宝祈願をして欲しい。生まれる子は私です。何も悲しむことはないと殿に伝えてください」と家康にもらった紅入れを手渡します。そして旅立ちました。柴崎さん、菜々緒さんおふたりの熱演に涙でした。イメージ 3
瀬名が数正を騒動に巻き込んだことを詫びると、数正が「お方様ほど美しい女を知らない。一度伝えたいと思っていた」という言葉を贈ります。瀬名は徳川の追っ手にわざと捕まり、佐鳴湖にて殺害される。

翌日、氏真が家康のところにやってくる。家康が杉桶の前で端座している。家康が「瀬名の首だ」という。「何故?間に合わなかったか、すまぬ!」と声を詰まらせる。「悪いのは私です。お止めできず」と謝る万千代に「悪いのはわしじゃ。瀬名に信じてもらえなかった」とぽつりという。「おとなしく岡崎に座っておってくれるはずじゃった」と悔やむ家康。

〇信康の自刃
家康は信長に瀬名の首を差し出し「武田に通じたのは信康でなく瀬名でした」と申し開きし、証拠の文を差し出す。そして「信康は武田のことを何もしらない。許して欲しい。北条と手を結んだからには、遠からず武田は亡きものにできる。そのあとも、徳川は織田とよい関係を続けて行けることをイメージ 4願っている」と申し出ると信長は「そこまで言うなら、徳川殿の思うがままにするがいい。その代わり自分も好きなようにする」と言い、去る。
そして、天正7915日、信康は自刃。一連の騒動は正室と嫡男を失うという徳川最悪の結果に終わった。

〇直虎、万千代に「信康殿の替わりになれ!」
井戸端で直虎が物思いに沈んでいると南渓がやってくる。「武家の世は理不尽に命を差し出せと言われ、差し出すほうは本懐などと、愚かな命のやりとりをなくする策はないものか」と問うと、「やってみればよいではないか」という。
「できるわけがない」というと「できることしかやらんのか。瀬名は母として妻としての命を使い切った。そなたは何にその命を懸けるか」と問い白石を渡す。「虎松を使い、徳川にそのような世を目指してもらう」と言うと南渓が頷く。

岡崎では信康を失った者たちの怒りがすざましい。にもかかわらず家康はひとり碁を打ち続けている。そこに直虎が万千代を訪ねてくる。
家康に渡して欲しいと瀬名が残した紅入れ出すが、万千代は「とてもいまは。このようなことがいつまで繰り替えされるのでしょうか」という。
「そのたの父を救えなかったが、わたしに出来ることは父上の変わり身となって生きることだった。生き残った者にできるのはその志を宿すことだけじゃ。信康様はどのような志を持っておられた」と問うと「己の立場よりお家の行く末を考える。殿はいつも一人で打たれる碁も信康様とだけ対局された」。「ならばそなたが信康様の変わり身となればよいではないか」と直虎。
万千代は不遜だというが、「徳川様にすれば、息子のごとくお家の行く末を考えてくれる家臣はありがたいと思うが」と言い残して井伊谷に戻るのでした。

万千代はひとりで碁を打つ家康に近づき、盤上の碁石を払う。そして払った碁石を集めて整え「もう一度やりましょう。私がお相手をします」と前に座る。家康は碁石を掴んで「お前は!」と立ち上がり、「何様のつもりじゃ」イメージ 5碁石を万千代に投げつける。「皆の話を聞いたあげくの果てがこのざま!わしはだれの言うことも聞かない。すべてわしが決める」と泣きわめく。この涙にも泣けます。
碁石を拾いながら万千代は「井伊谷で私に碁を教えてくれたものは、負け戦になったらどこで間違えたかを確かめることが次に勝つためには大切だと教わりました」と言い「お方様が見ておられます」と直虎から託された紅入れを差し出す。
家康は、碁盤の前に座り「まずは岡崎じゃ。忠勝を呼べ」。これに万千代が「はい」と応じる。「忠勝、頼みがある。
            ***つづく***
記事 20171120
おんな城主 直虎>第46回「悪女について」視聴率12.0% 瀬名が、信康が…
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