映画って人生!

宮﨑あおいさんを応援します

第47回「決戦は高天神」

イメージ 1高天神の戦。徳川軍は、とぐろを巻く蛇のようにじわじわと兵糧攻めで締め上げ勝利。この戦に六左衛門と直之が駆り出され、ふたりの活躍によって、万千代は大きな手柄を掴み“一万石の加増“となりました。
この結果、
信長の横暴とこれによる徳川の悲劇を見た万千代と直虎は、「戦の嫌いな徳川が強くなると戦のない世が見られるかもしれぬ」と、家督を巡るわだかまりが解け、徹底的に家康を支えることになります!これで直虎が積極的に家康の戦に関わり、物語はおもしろくなりますね!(#^.^#)

家督相続で揉めたふたり。戦の大嫌いな直虎が家康を支え天下を取る万千代の生き方を認め、万千代は井伊谷(土地)を取り戻すことを諦め、直之と六左衛門を召し抱えることなります。これ、映画「マイテイ・ソーバトルロイヤル」のソーの「守るは土地でなく民だ」と同じ!!() 拉致された人を救い出せないとは!

直之が「万千代のところに行ってくれぬか」と直虎に切り出され、「どんな事態になっても(直虎を)支えよう」と生きてきたと切々と語る決意。これまでの直之の人生が見えて、涙がでます。今回は直之の回でした!
高天神戦の特性(兵糧攻め)をうまく利用して、直虎が飛びつきそうな「兵を殺さない戦をする家康」に結びつけるうまい脚本でした。
****
〇家康、高天神を攻め取るぞ!イメージ 2
信長の意に逆らえず、信康と瀬名を失うこととなった家康。絶望から救ったのは万千代の言葉「負けた意味は、次に勝つためにあると。考えましょう、この先の徳川のために」。家康は無念を晴らすために岡崎に向かう。
数正は信康・瀬名親子に殉じようと佐鳴湖のほとりで自害しようとしたが、忠勝に阻止され、岡崎城に連れもどされた。
岡崎城では城を去るものや信康の後追いをする者が出始めなか、家康が岡崎衆の前で話しかける。
「わしに愛想が尽きたか。己に愛想が尽きた!」「信康は無実。瀬名は信康を庇いぬれ衣を着た。わしはそれを守れなかった。信康はわしにはもったいない息子であった。瀬名がいなければ岡崎に戻れなかった。その願いは駿河を取ることであった。わしはなんとしても駿河を取りたい。力を貸して欲しい!」と訴える。これに親吉を始め岡崎衆が嗚咽を漏らし「殿、やりましょう!」と立ち上がる。「わしも生き恥、ともに恥じを背負ってくれぬか」と忠次が数正に声を掛ける。
康政が「これを勧めたはお主か」と万千代に聞くと「昔殿が農民を説得するのに、自分には力がないと訴えて協力を得て、今でも力強い味方になっている」と話す。
忠勝が一同に向かって「高天神を取るぞ!」と声をあげ、みなも声を上げる。こうして徳川は、心新たに、武田攻めへと向かっていくことになった。

〇六左衛門、直之の出陣
井伊谷。直虎は碁石を見つめて「徳川に戦のない世を作り出すようもっていく。と言いても何からはじめるか」と考え事をしているところに、六左衛門と直之がやってきて「戦に出る!高天神城を多くの付け城や砦で囲み落とすらしい。このため多くの木材切り出しが必要で、長篠の働きから近藤に声が掛かった」と報告し、去っていく。
南渓がやってきたので「徳川が武田攻めに出る」というと「今、織田に逆らえば終わりだかたな」。「織田と徳川ではどれほどの差があるか」と問うと「今は右大臣、天下布武ももうじきであろう」という。
直虎はこれに「なんの落ち度もない者の首を卑劣きわまりないやり方で落とせる男。愛しき者を奪われ誇りを踏みにじられた者たちが従い続けることはない。織田の布武は誠に天下布武ならぬように思える」と怒りを表す。

〇万千代に一万石の加増
直之と六左衛門が高天神近くの横須賀城に到着。すると軍議でなんと万千代が「ここで砦を築けが武具・兵糧の道がすべて断たれる」と徳川の重臣たちの前で意見を述べていることに驚く。もう虎松ではない、ふたりは到着の挨拶を済ませ万千代と万福の案内で切り出し場にやってくる。
イメージ 3「高天神は攻め始めてから4年になるが落ちない。兵糧攻めをさらに強化せざるを得ない」と万千代がいう。これに直之は井伊谷の森が荒れたことを思い出し「砦や城がもう少し少なくて済むならいいのだが」と応じているとき、六左衛門と人足が話しており「竜宮小僧、そちらでは河三郎というのか」の声が聞こえる。
夜、直之が気になって、昼間の「河三郎というのはどこかで聞いたことがないか」と六左衛門と話すと「高瀬様では」「そうか、あの者は武田領のものか」と思い出す。

万千代が忠勝と康政とともにさらに策を練っている。そこに直之と六左衛門がふたりの間者をひっ捕らえて連れてくる。この者に万千代が脅して「高天神の井戸はどこにある」と聞くと・・・

直虎が南渓が「織田の高転び」(安国寺恵瓊の予言)の話をしているところに昊天が万千代からの「井伊直虎殿」と殿宛ての文をもってくる。「高天神城の水を切った手柄でご加増を受け、二万石になった。ついては中野と奥山を召し抱えたい。それは徳川の殿の気持ちである」という知らせ。「近藤殿が許しましょうか?」という昊天に、とりあえず直虎は「万千代が何を考えておるか確かめたい」と徳川の陣を訪ねることにする。

○万千代、家康を日本一の殿に
徳川の陣に到着した直虎。万千代を待つ間に本田忠勝と話すことになる。どうやら万千代の義母が美しいのでみずから陣内を案内する気になったらしい。()
イメージ 4忠勝が「あの者たちは織田の者で、早く決着をつけろと援軍を送りつけてきた」と話します。「万千代は役に立っているのでしょうか」と聞くと「来たばかりのころは己の手柄しか考えていなかったが、今は徳川の家のことを考えて動くようになった」という。
そこに万千代がやってきて「砦を造る人足仕事だ」という。直虎が首をかしげると「殿の狙いは高天神の兵を一兵も損なわず、丸ごと家中に取り込むこと」と話す。
家康は、「とぐろを巻く蛇のようにじわじわと兵糧の道を断って、兵が堪らず城から出てくるのを待ち、降伏を勧める。そして城を取り上げ、徳川が丸抱えにする」。「それは難しい」と万千代が言うと「織田に屈しないためには、先の徳川のために敵を叩きつぶすのではなく、敵を味方にする力を鍛えることが必要だ」と説明したという

話を聞いて「敵を味方とする力・・」とつぶやくと直虎に、万千代が「実は戦いたくないのです・殿は戦いがまったく好きでない」と言えば、直虎が「但馬と昔、二人で戦わぬ道を必死で探ったことが思い出されて」と涙ぐむ。そして、「戦の嫌いな方が強くなると、戦のない世が見られるかもしれぬ」という。「私が殿を日本一の殿にします」と万千代が誓うのでした。

直虎は切り出し場で六左衛門と直之に万千代の書状を見せる。六左衛門はありがたく受けるというが、直之は「参りませぬ、井伊谷の番人だから」と断り行ってしまう。
帰り際、万千代に直之の気持ちを伝えると「心変わりを待つ」という。「近藤には同じ徳川だから何とかする」というと「井伊谷の安堵は願わない。井伊の土地は何の役にも立たない」という。「分かった」と帰ろうとすると、駆け込んできた常慶に出会う。「降伏したいという矢文」をもって家康の元に。

○六左衛門と直之、万千代の配下に
翌日、武田の降伏受け入れの軍議が持たれた。小山城、滝堺城を明け渡すという。そこに織田の水野忠重が使者としてやってきて、「徳川は降伏を受け入れてはならぬ。高天神は、最後は力攻めで落とす」という。これに数正がイメージ 6「戦うばかりが能ではない」と反論すると「織田が戦を変わってもよい」と忠重。家康が「降伏を受け入れぬと、われらから申し上げる」と織田の言い分を認める。“冷たい雨”のなか、武田が降伏する。無念の家康。

織田の横槍で砦造りも急遽終わりとなり六左衛門と直之は井伊谷に戻ることになる。六左衛門が直虎にことの顛末を話すと残念がる。
直虎が井戸端にいる直之のところに行くと「俺までここを去るわけにはいかぬ、但馬」とつぶやいている。直虎が「徳川を守ることは井伊を守ることだ」と政次を真似て言うと直之が驚き、去ろうとする。
直虎が「戦いのない世を作りだせぬかと考えている。徳川を日本一にするというやり方で。万千代のところに行ってくれぬか」と話しかけると「お気は確かか?徳川は織田に押さえられている」という。
「故に物言える大名にせねば、やってみなければ分からぬではないか」と久しぶりの直虎節がでる。
「かって戦を避け戦から逃げようとして逃げきれず、但馬や龍雲党の者が命を失った。戦をなくす方法はわれらにとっては弔い合戦である」と続ける。イメージ 5直之は「俺なりに折り合いをつけた。女子が己の殿になり、女子だからこそ守るのだと己に言い聞かせ、その殿が今度は井伊を潰すと言い、ならば井伊の番人になればよいと思い直し。そうやって今がある。断ることなどできますまい。あなたの隣で必死に戦を避けようとする様を見てきた。殿がそのような戦いをするというならやってみるしかない」という。直虎は「わがままばかりですまぬ」と頭を下げるのでした。
かくして、六左衛門、直之は井伊谷を離れ万千代の元にはせ参じ、武田攻めに加わった。

○家康、駿河を拝領
天正103月、勝頼は自刃。これにて、戦国唯一の武勇を誇った武田家は滅亡を迎えた。
光秀により武田領の仕置きが家康に伝えられる。甲斐が織田家、川尻秀隆に。ただし穴山信君の地領分は除く。上野は滝川一益駿河は・・・。浜松で知らせを待つ皆のところに、忠次が知らせをもってくる。

直虎が万千代からの文を傍におき、ほっと息をついていると南渓が「何があった」と通りすがりに聞く。
「徳川が駿河を拝領したそうです」「浜松は大騒ぎだろう」という。

家康は浜松城の縁側で基盤に向かい「駿河をとったぞ。瀬名、信康」。盤上の上には紅入れと盃が一つ。家康は一人、弔いの盃を挙げた。
             ***つづく***
記事 20171127
おんな城主 直虎:第47回「決戦は高天神」視聴率11.3