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第3話「薩摩の分裂」

イメージ 1嘉永3年(1850)夏。
お由羅騒動。於一(宮崎あおい)が、その顛末を尚五郎(瑛太)に聞くと「ようするにお由羅様がお子の久光様に跡継ぎにと望んだのが始まりです。ふたつに家中が割れたのです」。
これを聞いて「西郷(小澤征悦)たちがどうなったのですか」と心配すると「正助(原田泰造)さんの父上は重罪で喜界島流しになり、母上が病弱で貧しいけれど、強く生きています」という。於一は西郷たちを訪ねる良いチャンスと「今日見舞いにまいります」と伝えます。ハイテンションで、あおいちゃんと瑛太君が、コミカルに演じてくれます。「好きだ、」2006)以来の仲のよいふたりです。
「おかしい可笑しい、カツオが消えました」。「こちらは姫さまが消えました」と菊本:佐々木すみえ)さん。()
「お見舞いです」とカツオをもって大久保家に。こうして、於一と西郷たちの交友が始まります。

それから半年たって、薩摩で起こった騒動を収めるため中老阿部正弘草刈正雄)は、斉彬(高橋英樹)と図って、斉興(長門裕之)に隠居を勧めるが受け入ない。そこで将軍家斉公よりの茶器を贈ります。武家に茶器とは隠居の最期通帳でした。
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斉彬が藩主につくとの知らせで、大久保家では西郷たちが集まり祝宴が始まります。そこに於一がにこにことお祝いに酒と鯛をもって訪ねる。
 
そこで正助の妹たちが“うちわつくり”の手内職で必死に働き僅かのお金を手にしていることを知り、「生活の糧に簪を使って欲しい」と正助の母親フク(真野響子)に申し出ます。
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フクは手をついて「おそれながら申し上げます。いただくわけにはまいりません。姫様の気持ちはうれしいが、姫様のやさしい気持ちこの胸にしっかり受け止めました。これは姫様の親が姫様に買い求めたもの。これをいただくわけにはいきません」と丁寧に、於一に受け取れない訳を諭すように話します。

フクのすばらしい人柄を見て、自分の至らぬ行いを恥じる於一。フクの話を聞きながら後悔へと変化してゆく表情の演技がすばらしいです。ここは、長回しでしっかり撮って欲しかったです!
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帰宅し母お幸さんに、「誇りとはどういうものですか?」と尋ねます。「誇りとは、その人たらしめるもの。その人の生き方を支えているもの」。「今日、私はそれを傷つけてしまいました」。ここで「良し」の曲が流れます!
「その人は弱い人ですか」。於一は涙ぐみ、「いえ、一家を支え強く生きている方です。」「ならばその人の誇りが傷つくことはない。傷つけたなどと思うことはあなたの驕りです。」
「驕り、そうですよね。私、薩摩に生まれたことを誇りに思います。薩摩にはすばらしい女が沢山います(笑顔)その人も母上も菊本も」。母の教えに、笑顔を取り戻していく表情がまた良いですね!「上に立つ者の配慮」と「誇りをもって生きる」ことのすばらしさを学びます。

このころの宮崎さんは、ずいぶんと痩せ、樋口さんがしっかりたべなさいと母親のように心配したようです。その甲斐あって、すばらしい演技を残しました。タイトルは「武士の誇り」でしたね!
               ***第3話おわり***
         20081124 篤姫トークショー&コンサート

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