

幾島も、篤姫は見違えるほどの成長を褒めます。「私は橋をわたったあのじゃ。その橋に火をかけたのじゃと心得ておる」と篤姫。家祥様のことを知っているかと尋ねるが答えがなく不安な様子です。

斉彬から「篤姫が御台所になる」と忠剛にも伝えられます。家に戻りお幸さんに話すと「なんとなくそんな気も。あの子は一時天から預かった子」と返します。
篤姫の兄からその話を聞いた尚五郎は、ある日於一が言っていた「日本一の男の妻になりたい」という言葉を思い出し、どんどん遠い存在になっていく篤姫への募る想いに押しつぶされそうになります。

幕府は家慶の喪を明かし、家祥が将軍職に就きます。そのころ、尚五郎にお殿様から召し出しの知らせが届く。

斉彬は西郷のことを知りたいと尚五郎を呼び話を聞きます。「江戸行きの件は考えておく」と言い、異国への対応に前向きな考えを聞き褒め、「下々の者と交わるは良いが自分の立場を忘れるな」と諭します。
「島流しになっている者はどうなりますか」と聞くと、「前に同じことを聞いた者がいた」と、お守りを見せると、斉彬は二人の仲を聞いて、そなたには辛い思いをさせた」と特別な計らいで篤姫様と会うことになりました。土砂降りの七夕にはならなかったのです! 篤姫は走って部屋へ、満面の喜びを表します。

篤姫のたっての願いが聞き入れられ、二人は碁を打ちながら近況を語り合います。尚五郎を前にはしゃぐ篤姫は今も於一の時の無邪気さを見せ御台所への不安を覗かせますが、尚五郎から「あなた様ならかならずや(御台所になれます」と勇気づけられます。篤姫は「父や母を頼みます。兄を頼みます。薩摩を頼みます」と伝えます。これを聞き「あなたは大きくなられました。」と姫様の成長に涙を流します。
ついに江戸への出立の日、8月21日、が決まり、薩摩の地、薩摩の人々と暇乞いの日が迫るなか、出立を祝う宴の席での父母との対面を楽しみにする篤姫でした。
***第11話おわり***