この情報が鶴丸城の斉彬(高橋英樹)に伝えられます。「思うた通りだ。考えねば!」と。ここに尚五郎が訪ねてきます。斉彬が「江戸へは尚五郎を外して、西郷(小澤征悦)を連れて行く」と言う。呆然の尚五郎ですが、西郷に祝いを渡しその旨伝え、桜島に向かって無念がります!
一方、尚五郎は清猷を訪ね「江戸に行けぬは納得できない」と訴えると「琉球に赴任することになった」と言い「アメリカは琉球に拠点をつくりいつ戦争が始まってもおかしくない状況だ。そこに行くのがなぜわたしなのか、なぜ殿の傍でなぜ働けないのかと何度も考えた。しかしそれを受け入れる、殿を信じる道を選んだのだ」と言い聞かせます。尚五郎は「自分が恥ずかしい」と返すと、清猷は「薩摩を頼む」という。お近さんがこれをそっと聞いています。
いよいよ対面の日が訪れます。江戸の母君との対面を楽しみにしていた篤姫ですが、英姫(余貴美子)は御簾越しに顔は布で隠くしている。「・・お導きを」と挨拶をすると「導くとは何か、殿にも困ったもの、その娘を将軍御台所に上げることは一人合点で進めているはなし。島津の分家の姫が恐れ多くも公方様に嫁ぐことなど誰ひとり信じていない。そのことよくよく胆に命じよ」と声をかける。篤姫が「本当でしょうか?徳川家に嫁ぐため精進し、江戸に参りました」と返すが返事はなく、退室してしまわれる。
部屋に戻り、怒りを幾島に向けます。幾島は「殿様を信じるまで!」と諭します。「郁姫様を早く亡くした悔しさがあり今でも自分を責めている。この度の老女の話には悩んだ。しかし、郁姫様の悔しさのためにも篤姫様の老女を務めたい。守り抜いてみせます」と篤姫を励まします。松坂さんの力の入ったすばらしい決意の口上でした!
***第13話おわり***