
前作から2年後、3年生となった千早と太一、そして千早と全国大会で戦うために団体戦での出場を決意した新の3人が繰り広げる熱き最後の夏を描くというもの。
はるかに前2作を超えた、すばらしい作品でした。(#^.^#)
3年間の部活をどういう結末で終えるか、3人の成長をしっかり見せる作品になっています。このことは作中人物だけでなく演者にも言えます。
進学と部活、部活を続けるなかでの壁、友情、恋愛とこの年頃の悩みを描きながら、カルタに魅せられた彼らであるが故に辿りつき、今の輝きの一瞬を千年先に残す、“未来に託す”ために頑張りたいという結論に感動です。心に残るセリフが沢山ありました。(#^.^#)
自分の進路を見つめること、恋心などにしっかり和歌が組み込まれて物語が展開するので、日本人の美しさを見る思いです。
競技カルタをどう見せるか。札の飛ばし、運命戦などの札の取り合いをファントムカメラの使用などでとても臨場感のある映像で、ルールを知らなくても解説で楽しめます。
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物語は、千早、高校2年生。大江神社での「名人位・クイーン位決定戦」から始まります。名人戦は原田先生(国村隼)対周防久志(賀来賢人)。クイーン戦は若宮詩暢(松岡茉優)対我妻伊織(清原果耶)。綾瀬千早(広瀬ず)は会場で札ガールとして手伝いをしている。

この様子を真島太一(野村周平)が見ている。千早に対して新が「忍れど・・」、野村が「恋すてふ・・」という関係になります。そして周防名人の出現で太一の運命に大きな影響を与えます。

東京大会出場の名簿提出の段階で、千早は太一の退部の事実を知る。このことが受け入れられない千早を西田優征(矢本悠馬)、大江秦(上白石萌音)、駒野勉(森永悠希)が支え、大会は勝ち数で準優勝となり全国大会への切符を手に入れる。

一方、新は4人のメンバーで前岡東高カルタ部を結成、1名は1年生ながらクイーンレベルの実力で新を慕っている伊織。

太一の受験勉強は進まないし、カルタを忘れられない。彼は周防名人の門を叩き指導を求める。
千早は、太一の退部が受け入れられない。彼を思い出し泣くシーンで、広瀬さんの悲しみの演技に泣かされます。

一方、太一はどうしたら今のカルタの実力をレベルアップできるかと考える。そして、原田先生から「運命戦は運命でない(自分で掴め)」、周防名人から「花の色は・・」(小野小町)の歌を例に「青春は二度とない。一瞬を永遠に留めよ!あとは君が一線を越えることだ」と教わる。このことばで太一は千早のもとに駆け出す。

千早は、自分本位に突っ走る子でしたが、太一がいなくなったことで大泣きし、他を思いやる子に変身して行きます。

松岡茉優さん、今回は出番が少なかったですが、松岡さんでなければ演じられない役、怪演でした。(笑) 大きく育っています!

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