安政3年(1856)11月11日。篤姫(宮崎あおい)は菊本(佐々木すみ江)の言葉「引き返すは恥じでございます」を胸に江戸城へ、行列の先頭は家定の名代として大奥年寄滝山(稲森いずみ)が務め、西郷(小澤征悦)が選りす
ぐった調度品は延々と続きその行列は6日にわたったと言われています。
絢爛豪華な襖絵や調度品の数々に目にし、「ここが大奥か、すごいのう」と感嘆の声を上げます。そこに滝山ら一同の挨拶があり、お付きの女たちの紹介を受けます。
「大義である」と風格のある礼を返します。「将軍・御台様にお目見えできるもの200名、ここで働くものは1000人を超え、その高位にいるのが御台様です」と聞かされ、驚きます。
老中阿部正弘(草刈正雄)から篤姫の大奥入城を聞かされた家定(堺雅人)。「それは誰だ」と全く意に介さない。老中堀田正睦(辰巳琢郎)が「ハリスが拝謁を望んでいる」と報告すると「わしに云うな。そちらで決めよ」とみかんを投げるありさま。(笑)
徳川斉昭(江守徹)が「ハリス拝謁など許せない!」と猛反対する。斉彬(高橋英樹)が篤姫入城を知らせると、「これに関わってくるのは彦根(井伊直弼)じゃな」と敵愾心を露わにする。一方、直弼(中村梅雀)は「水戸の狙いは一橋慶喜(平岳大)、こちらは紀州徳川家13代慶福(松田翔太)を次期将軍に」と警戒を強めます。次期将軍を巡る思惑がいかに激しいか、篤姫の役割の難しさが分かるというもの。
幾島(松坂慶子)は、自分の部屋に下がる途中で、女たちが話す「あのような公方様に、何ゆえに輿入れするのか」を耳にして激怒するが、不安がよぎります。
翌朝、篤姫が目覚めると「勝手に身を起こしてはなりません」と付女中が言い、ここは多くの決まり事があることを知ります。
こけそうになり手を差し出してくれる人、お志賀(鶴田真由)に出会い「優しくて美しい」と感嘆します。が、まさか側室とは?(笑)
家定の生母・本寿院(高畑淳子)の挨拶を受けることになりますが、上座を降りて篤姫より挨拶、これに本寿院は「思いもよらぬこと」と痛く感じいります。そして「一刻もはやくお世継ぎを!」と望まれます。篤姫が母娘の礼を重んじたことで大奥の女たちの心を掌握する一歩を踏み出しました。
薩摩では尚五郎(瑛太)がお近さん(ともさかりえ)とすっかり夫婦らしくなり、役目に励んでいます。西郷からの知らせを大久保(原田泰造)が伝えに寄り、下田にハリスがやって来たこと、将軍に拝謁を望んでいることなどを知らせます。この話を聞き「今の自分は死んでいるような気がする。江戸を遠く離れていては」と胸のうちを明かします。
江戸城では、滝山と幾島が大奥のしきたりのことで言い争う。女の権力争い!篤姫は「滝山の口上をかわすとは大したもの」と褒めます。このようなもめごとより、家定のことが気になる篤姫。幾島が「ただ単に輿入れしたのではない、お世継ぎ上げること、それと一橋慶喜様を次期将軍に推挙すること」と課せられた役割を持ち出すと「分かっている。だから早くお会いしたい。そのような願いを聞いてくれる人なのか。今和泉の両親のような心を通わせた夫婦になりたい」と言い、喜びではあるが不安でもあるという複雑な表情を見せます。
朝の髪梳き、旧態依然としたやりかたに閉口する篤姫、「可笑しいと思ったことは正せば良い」とやり方に変えていく。これに初瀬(宮地雅子)は困惑する。万事がこの調子、大奥で評判となります。(笑)
庭を見たいと出てみると、面をもって隠れんぼ遊びに興じる男に出会う。なんと「公方様」という声がするではないか!家定様に出会うとは・・
宮崎あおいさんの「篤姫」、ここからの10話があおいさん演技の真骨頂です。北川さんとよく比較されますが、ここを見て比較して欲しいです!誰にも演じられない篤姫です。(#^.^#)
***第19話おわり***