

家定から相談されたことを喜ぶ篤姫に、幾島(松坂慶子)は「あちらの方はどうなったのですか」と焦りを見せます。こんな幾島に「最も大事なことは夫婦の絆を強く強めること。なれば慶喜様(平岳大)のこともうまくいく」と意に介しません。


篤姫はハリス会見がどのような会見を望んでいるかと堀田老中を召し出し尋ねます。立ったままでの謁見を求めていると知って、「無礼な!」とハリスの身の丈を聞きます。策は畳を山ほど重ねてハリスの身の丈以上にすることでした。(笑)

早速のお渡り。ハリス会見のための秘策を提案して、そしてその席に慶喜公を同席させて欲しいと懇願します。「それは薩摩の父親からの達しか」と問われ、「同席する方が上様が心強いのではないでしょうか」と心にもない返事をします。この表情ではウソがばれていますね。意外にも「よいぞ!」とあっさり快諾される。緊張から解放され涙を流がすと、「赤子のごとき御台じゃ」と言葉をかけられ、満面の笑顔になります。仲の良い夫婦になれたという満足感が見て取れます。
安政4年(1857)10月21日、ハリス会見の日。

その日のお渡りで、上様は満足気に会見の様子を「うつけの振りが出てしもうた」と派手な返礼をしたことを語ります。(笑) これを聞く篤姫の表情が優れぬことを気にします。篤姫が「これからは、開国すれば開国派と攘夷の戦が激しくなるでしょう! 国がふたつに割れれば帝に向かうのではないでしょうか?」と不安を漏らすと「勅許を欲しがるということか?」と家定が問います。家定は篤姫のこの意見に目を見張り「女子にしておくのは惜しい」と漏らします。篤姫が慶喜の印象を尋ねると「益々好きでなくなった。自分は日本国や徳川宗家の行く末を真剣に考えねばならぬと考えるようになった。しかし慶喜にはそうした考えが欠けているように思える」という。「世継ぎなどどうでもよかったが、・・・」という家定の言葉に“うれしい”と笑顔を見せます。

本寿院は寝込んだまま。篤姫は家定とともに居れることに幸せを感じていますが、黒く大きな影が迫りくることをひしひしと感じるのでした。
ふたりの信頼関係がしっかりできあがりました。こんな夫婦に“運命の別れ”がやって来ると思うと涙がこぼれます。篤姫:あおいさんには「夫婦になった」という自信の表情が読み取れます。ここにきて、これまでにない家定像が出来上がりました。堺さんとあおいさんが演じて出来たものだと思います。この家定像、これほどに人気がでてはそう簡単には崩せませんね! 「西郷どん」も同じでした!この回から表紙を替えます。
***第24話おわり***