慶応2(1866)年6月、遂に第2次長州征伐が始まった。10万の幕府軍に対し、長州軍はわずか3500人。しかし、薩摩から入手した最新鋭の銃で応戦し、戦況を優位に進めていく。
そして、その戦のさなか、将軍家茂(勧修寺保都)が病で他界。幕府側は朝廷に頼み休戦へと持ち込んだ。
岩倉は「徳川の世は終わった」と喜んでいるが、勝は休戦交渉で「徳川は一大名に戻ってもいい。再び戦をする力はない」と桂(玉山鉄二)に頭を下げた」という。一蔵の「慶喜は将軍になることを拒んでいる」に勝は「綺麗に幕引きだ、これで幕府は終わりだ」と幕府の現状を話す。「これで天子様を中心とした体制を」という一蔵や岩倉に、吉之助は「そうはならぬ。将軍になる」という見方を示す。
第15第将軍職に就くや、洋装で公使ロッシュ(ジル・ボーフィ)に会い、フランスに急接近しはじめる。
薩摩屋敷。吉之助と一蔵は「天子の許しを得ず兵庫港を開港するらしい。幕府はフランスと昵懇になってきている」と危惧する。
ちょっと鶴瓶さんの演技は、現代風過ぎて、ひどすぎます!
岩倉は朝廷を吉之助と一蔵は雄藩諸侯を抱き込むことにする。
こうして吉之助らにより四候会議が京に開催された。会議の間に慶喜が籠で乗り付け写真を撮るという。これに久光が「兵庫開港の意見を聞きたい」と噛みつくと、「すでに越前、土佐、宇和島の同意を受けている」「余はすでに一橋ではない。征夷大将軍慶喜である。物申すのであれば覚悟はあるのか」と脅す。
ふざけた、漫画のような会議でした。(笑)
フランス公使ロッシュ(ジル・ボーフィス)は「長州、薩摩を叩きつぶして日本の長になるなら、武器や軍艦、必要なら金を渡す。できれば薩摩が欲しい」と軍事支援を持ち掛けている。ふきがこれを聞いている。何故薩摩?こんな話があったのですかね。
鍵屋。吉之助のところにふき(高梨臨)が訪ねてきて「あの方は異国の人と会っている。話は分からないが、ときおり薩摩と聞こえる。あの方がとんでもないことをするのではと恐ろしい。私はあの方に恩があり、心配で離れられない」と訴える。こんなばかなはなし、いらないです。
数日後、吉之助はイギリス公使パークスを通じて、アーネスト・サトー(ステイーブ・ワイリー)と会談する。
「パークスが慶喜と会っているが」と切り出すと、「このままではイギリスは考えを改める。フランスは幕府を支援している。フランスは薩摩を領地として要求している。薩摩が望むなら、武器を提供してもよい」。
「日本のことは日本人で解決します。日本はイギリスのものでも、フランスのものでもない」とサトーの申し出を断る。
こんな重要なことが、吉之助の一存でできるとは思えないので、解説が欲しいです。
薩摩屋敷。吉之助は「慶喜公は異国に日本を切り売ろうとしている。武力を持って徳川を討つ」と一蔵に伝える。
「決めたらあとに引けんぞ」
「決めた、向こうは捨て身だ。こちらも覚悟を決めなければ幕府は倒せん」
一蔵も腹を決め「まずは長州じゃ。兵をあげてもらう。直ぐに出向く」と動き出す。
吉之助は岩倉を訪ね、「徳川慶喜公を討つ。これからはだれが天下を収めるかを皆が見ている」と勅命を賜ることを願いでる。
「わかった。簡単にはいかん。なぜ急ぐ」
「慶喜はこの国を異国に売る。一蔵はすでに長州に向かっている。あなたも腹を括ってほしい」
岩倉は「えらいことだ」と言い、引き受ける。
長州、山口城。一蔵は藩主毛利敬親を訪ね出兵を願いでる。敬親はこれを受け入れる。「待っていた」と桂が言葉をかける。次に一蔵は芸州に赴き、出兵の同意を取り付ける。
土佐では竜馬(小栗旬)が容堂を訪ね「薩摩は幕府と戦うことを決めた、長州も芸州もこれに乗り京に向かうでしょう。乗るなら早い方がいいが、一歩も二歩もおくれている」と意見を述べる。容堂は「気にくわん、薩摩め!」と怒って席を外す。「このままでは土佐が時流に取り残される」と言い寄る後藤象二郎(瀬川亮)に「妙案がある、戦をしない方法」と別案を提案する。
このころ「ええじゃないか、ええじゃないか」の踊りが広がり始める。
吉之助と一蔵は岩倉を訪ね依頼していた勅命の件を持ち出すと、「おまえらが兵を起こしたらこれが本物になる。御所には根回ししておく。これは、おまえらに預けておく」と偽物の詔勅を差し出す。(朝廷なんぞはどうにでもなる)と「ええじゃないか、ええじゃないか」とつぶやく。
鍵屋に竜馬(小栗旬)が訪ねてきて「将軍は大政を返還し、立派な決断だった」という。吉之助は竜馬の策であったかと見破る。
竜馬が「これから新しい日本国になる」と言うが、「坂本さ、これでは何も変わらないぞ。慶喜はうまく逃げただけ、ただの詭弁だ」と吉之助。
「政権を返上しても、朝廷は何もできん。すぐに戻ってくる」。
「いま戦争したら日本は火の海になる、異国の思うツボ」
「何と言おうと、おれは慶喜を討つ!」
感想:
長州再征伐の失敗、考明天皇の崩御、フランス支援による幕府軍事力再建、諸候会議、薩摩主導の倒幕計画、大政奉還と史実が描かれ、盛り沢山でした。フランスへの薩摩譲渡、土佐の策謀による大政奉還、大政奉還をめぐる吉之助と龍馬の対立などの史実に驚き、消化不良で、ドラマとしての感情が沸いてこなかった。何故こうなったのか、わかりやすく描いて欲しい。
すべてが西郷の思うがままに動く。西郷は将軍より力がある。いつから、これほどの権力を持つようになったのか。西郷とはいかなる人物だったんですかね。
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記事 20180910「西郷どん」第34話、“超高速大政奉還”に大反響「めまいが……」