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第26回「西郷、京へ」

イメージ 1久しぶりの“西郷どん”の物語。
 
先の大島を加えると約5年もの島暮らしを終え、吉之助(鈴木亮平)が薩摩に戻ってきました。久光(青木崇高)と一蔵(瑛太)は京にあり、藩主茂久(長田成哉)に、袴姿で、謁見すると「父はお主を薩摩に留めておけと言って京に発ったが、すぐ行け。頼むぞ」と上京を命じます。家老の小松帯刀(町田啓太)が「大久保の要請を受け入れたものだ」と言い添える。
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京では、
一蔵(瑛太)が西郷が京にやってくることを岩倉(笑福亭鶴瓶)に伝えると「誰か、西郷吉之助!このままでは終われん!」と、めざしを焼きながら、嘯いている。()
一方、料亭で龍馬(小栗旬)が勝(遠藤憲一)に西郷の話を持ち出すと「薩摩の斉彬公からちらっと聞いたことがある」という。
こうして、西郷は維新に向けた革命への一歩を踏み出したのでした。
 
吉之助の遠島処分に伴い、西郷家は知行地と家財を没収され、一家は隣町の借家に引っ越していました。
祖母のきみ(水野久美)は他界したが、吉二郎(渡部豪太)はよく家を守り、18歳になった末弟・小兵衛は役目をもらったという。熊吉(塚地武雄)は太って元気そうです。()
 
そこへ、大山(北村有起哉)たちが「よう生きて帰ってくれた」と帰還祝いにやってきて、酒を飲み交わします。
吉之助が、「有馬のことは残念だった。エゲレスのことはよう追い返してくれた」と挨拶し、「藩が島の作物をみんな吸い上げ島民が苦労している。どげんことがあっても改めにゃならん」と、島で見聞きしたことをまとめた上申書を見せます。

大山らは吉之助が島にいる間に大きく世の中が変わったことを伝えます。薩摩藩ではイギリスとの闘いのあと、久光の側近であった中山(天野義久)らが免職され一蔵が寵愛されている。京では、尊王攘夷を掲げて帝を連れ去ろうとした長州を薩摩と会津が追い払ったことで長州は薩摩を憎んでいると言う。北村さんと鈴木さんの演技に差が目立ちすぎます。
 
宴が終わり吉之助は斉彬から拝領した刀を取り出し、「生かされた天命に従い、民が飢えることのない国にするため、一意専心に働くのみ」と誓うのでした。
 
島から戻ってから5日後、吉之助は新八(堀井新太)を連れ、京へと出立しました。イメージ 3
二人が甲突川に差し掛かったとき、むこうから糸(黒木華)がやってきます。「元気そうでなにより」と話せば「海老原の家はなにもなかった。里の方は風向きが悪く火が回ってきたが、家族はみな息災です。急いでいるもんで」と去っていく。糸が振り返って見送っていたことに吉之助は気づかなかった。糸には話せない何かがあるようですね!
 
このころ京では、参預会議という会議で政を決めるという合理的なやり方がとられることになった。皇族の中川宮(なだぎ武)、将軍後見職慶喜松田翔太)、諸大名からは越前の松平春嶽津田寛治)、会津松平容保柏原収史)、宇和島伊達宗城、土佐の山内容堂、そして久光が参預として朝廷に召し出された。
 
しかし、開港問題で揉める。慶喜と久光は激しく対立した。意見をコロコロ変える慶喜に対して、薩英戦争でイギリスの力を知った久光(青木崇高)は「はっきり意見を聞かせてくれ」と迫る。これに「芋が焼き芋にならんでよかった」と揶揄する。
これに怒り心頭の久光を春嶽たちが懸命に抑えが、「そいでも攘夷なら、長州とでも手を組まれたらよか」と言い放つ。慶喜は会議を振り回すのみで、会議は機能不全に陥っている。
慶喜と久光の品のなさに呆れます。特に久光の物言いは、将軍後見職に対する態度ではない。こう描く意図は何なんですかね!仲が悪くてもこうはならない。ただし青木さんの熱演が目を引きます。
 
慶喜は密かに孝明天皇に会い、攘夷を約束する。
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京の鍵屋。「薩賊」などと張り紙をされ、宿は閑古鳥が鳴いている。元気なのは虎(近藤春菜)のみ。()
そこに吉之助たちが到着。虎が大喜び。虎から「大久保さんは最近ひどく疲れている」と聞かされる。
 
吉之助たちは一蔵に会うため繁の家に足を運と、一蔵は宴席で畳を持ち上げ
頭上でくるくる回すという得意芸を披露して拍手喝采を浴びている。()
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客が帰ると、一蔵は腹をさすりながら、ぐったりと横になり「情けない姿を見られてしもうた」と嘆く。そこに芸奴が薬湯をもってくる。見ると“おゆう”! 新八が「そういう仲か!」と気づくのでした。()
おゆうが出て行くと、「おはんにしか出来んことを頼むために呼んだ」と語り始めます。
 
「国主様が泣いている。慶喜は皆の前で「誰に口をきいている。この者は天下の大愚物。ゆめゆめ信用してはなりませぬ」と馬鹿にされている。慶喜配下の平岡(山田純太)からは「慶喜様は将軍職後見。なぜ薩摩は従わぬ!異を唱えるはそちらの方だ」と責められるという。
 
久光は悔し涙で、薩摩に帰ると子供のように言い出す。()「幕府と対立し、長州からは薩賊と言いふらされ、このままでは薩摩は日本のなかで孤立してしまう」と一蔵は苦慮する。しかし、吉之助の評判だけは、あの斉彬が認めた男として、とんでもなく大きいという。
「薩摩を救ってくいやい!」と一蔵は吉之助の手を握り、頼むのでした。
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次の日、吉之助は久光に目通りする。帰還を許されたことに礼を言うと「おいは許しちょらん!大久保が勝手にしたこと。一橋も好かんが、わいはもっと好かん!」と怒りを露わにする。しかし、吉之助は我慢してこれを聞き、堪える。「下がれ!」を聞き、引き下がる。吉之助の大きさが見える。
 
吉之助が下がると、一蔵は、「もうすぐ日本の政が変わるのです。もう一度慶喜と会って欲しい」と久光に懇願ずる。久光は「それであいつを呼んだのか」と憤慨。
 
吉之助は慶喜が居宅とする若州屋敷を訪ねたが、そんな者は知らぬと平岡から門前払いされる。あたりをうろついている男がいる。乞食といえば桂!(笑)
 
もしや忘れられたのかと鍵屋に帰ると、ふき(高梨臨)が供を連れ訪ねてきている。江戸の旅籠で働いていたが、慶喜に身請けされ側女になったという。「すぐ会いたい」という慶喜の言葉を伝えます。
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吉之助が急いで繁の家に駆けつけると、待っていたのは、髷も着物も町人風のあのヒー様でした。
慶喜は「都は荒れ放題、俺の屋敷も見張られている。だれが勤王か佐幕かわからない」と嘆く。「薩摩は味方、国主に会って欲しい」と願いでると「己のことしか考えていない」と。

これに吉之助は「また、逃げようとされているのですか。開国すれば天子様に背くことになり、攘夷すれば異国と戦になること必定。どちらも恐ろしいこと。かってのように、面倒なことに逃げるのですか」と問うと、「何故幕府はこれほどに弱くなったのか。薩摩と肩を並べなければならないのか。あれほどまでに憎んだ井伊直弼ではあったが、本当は幕府をよく守り抜いたんじゃないか」と漏らす。
 
「それは違います、悪しき政をされた。なぜに橋本佐内をはじめ日本を憂える多くの者が無念に散っていったか。幕府が守らねばならぬのは、幕府ではなく、民です。強き者が弱きを助ける。徳川も、薩摩も、長州もない!今こそ手を取り合うときです。そう天下に号令を掛けられるのはここにいる一橋さまだけ、おいは信じています」と意見すると、「西郷、なんだか斉彬に似て来たな」と久光に会うことを了承します。
 
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ところが、久光は「慶喜とは何を話しても駄目だ」と会うことを拒否し、吉之助には形だけの褒め言葉と軍賦役兼応接係という役目を与え、一蔵を連れて薩摩に帰ってしまいました。「不服か」という久光に、ここでも西郷は「ありがたき幸せです」と応えるのみ。
久光は子供。吉之助に比して、志の大きさが違う。これでは役にたちませんね!
 
数日後、とんでもないことが起きた。平岡が天誅として刺殺され、慶喜は「下手人を探せ。やりやがったな」と敵愾心を見せる。
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吉之助は慶喜を訪ね「申し訳ありませんでした」と平身低頭すると、慶喜から「薩摩には、これからも幕府のために働いてもらわねば」と謝られる。
「平岡が何者かに殺された。このようなときだからこそ、心と心で付き合いたい。西郷、お前の熱き心を俺にくれ」と笑みを見せ、吉之助の手を取る。吉之助が深々と頭を下げた瞬間に、慶喜の笑みが消えている。吉之助はなにか不吉さを感じるのでした。
 
今回は、島から帰還して京に上った吉之助の、“禁門の変”直前までの動きが描かれました。久しぶりの“西郷どん”の物語で、進展がはやく、よくわからなかった。()
吉之助が慶喜に「幕府が守らねばならぬのは、幕府ではなく、民です。強き者が弱き者を助ける。徳川も、薩摩も、長州もない!今こそ手を取り合うときです」と説くシーン、違和感がありました。
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記事 20180717
西郷どん>第26回「西郷、京へ」視聴率12.2% “革命編”突入…