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宮﨑あおいさんを応援します

“いだてん“第30回「黄金狂時代」

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1932年、田畑(阿部サダオ)待望のロサンゼルスオリンピックが開幕。アナウンサーの河西(トータス松本)はレースの実況中継に気合が入るが、大会運営側から妨害に会う。田畑たちは実況中継の代わりにレースの模様を放送する奥の手を考える。治五郎(役所広司)はIOC総会でオリンピック招致の立候補を表明する。しかし9都市がエントリー済みという絶望的な状況。ムッソリーニヒトラー」という2人の独裁者の思惑が影響することに・・。
感想:
「黄金狂時代」、取れるはずの金が?ことの始まりは大横田(林遺都)の胃腸が弱かったことにあった。大横田の結末を落語「疝気の虫」を引用して語るとは唖然!!

政治は、日本を明るくするという大きな目標を立て、ロサンゼルスオリンピック水泳全種目での金を目指して奮闘中。いよいよオリンピックが開幕、宮崎(西山潤)は期待どおり金。400mも金と、大横田に力つけねばと牛鍋を食べさせると下痢で、結果は銅。前畑(上白石萌歌)が神社のお守りを飲み込んで下痢。目の前の金に手が届きそうで届かない!ここにきて政治の慌てぶりを見るという回でした。ローズのママ(薬師丸ひろこ)の占いも当たらない。(笑)

実感放送、今では笑い、こういうこともあったかと楽しく観せてもらいました。

嘉納治五郎、1940年東京オリンピック間違いなしとロサンゼルスに乗り込んできたが、ローマ、ヘルシンキなどすでに9か国が手を挙げていて完全に出遅れていた。しかし、ヒトラーの登場となればローマが繰り上げとなり東京の可能性は高いが、治五郎は「ヒトラーのお下がりなどいらん!」と激昂。こちら、オリンピック東京開催も波乱のようです。

さて、孝蔵(森山未来)。おりん(夏帆)が騙されて蚊帳と交換したラジオ。質屋にもって行き、そこに置かれていた万朝(柄本時生)から贈られた羽織を見て、発奮するという話。この偶然が孝蔵の大出世に繋がるか!

人生ってやってみなければわからない、結果を見るまでハラハラドキドキ!!

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入場行進前に大横田が「腹が痛い」とトイレに。皆が大丈夫かというなか、大横田が戻って来て、いよいよオリンピックの幕が開く。今回は、大横田の胃腸が弱いことが「全部、金」という政治の必勝作戦にいかなる影響を与えたがテーマ。(笑)

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7月30日、ロサンゼルスオリンピックが開幕した。参加は37か国に上り、日本は131名が参加しアメリカにつく大所帯。期間は2週間、水泳は8日後。
選手村は活気にあふれ、まさにスポーツの楽園。そこに大砲の音が響く。なんだなんだと騒いでいると、治五郎は外国人を投げ飛ばして、柔道を展示している。

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政治が「迷惑じじい、なぜオリンピックに柔道をやらないのか」と聞くと、「カッパ、答えてやろう!まだ機が熟してない。こうやって普及活動して、弟子を増やしている。そのころは100歳を超えている。君は日本泳法の選手さそうだが、それも種目にしよう。ともに戦おう」。大砲の音は、日本と戦争するための米軍が訓練だという。スポーツの祭典と戦争が隣り合っていた。治五郎のこの夢も遠いものになりました。

JOAKの松内と河西が、「陸上競技が始まるが、実況放送すると客足が遠のくから、実況放送できない。アメリカのIOCが待ったをかけてきた。当日の結果だけでも現地スタジオから放送したい」と政治に相談。政治は「新聞は撮った写真を船や飛行機、オートバイを乗り継いでの“洋上つりあげ作戦”をやっているから、それでは勝てん!なにか考えろ」とアドバイス

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ならばと松内が「スタジアムやプールで競技会を見たままを記憶し、それをスタジオで実況放送しては」と。この放送を「実感放送」と呼ぶことにした。アナウンサーは競技場で見たあと選手同伴で10分ほど車で移動しスタジオで、選手とともに実感を込めて試合をしゃべる。(笑) 

まずは陸上の実感放送。吉岡隆徳選手が出場した男子100m。松内アナが実感を込めて放送。約10秒の競技が実感を込めるために1分もかかった。(笑)

8月7日、いよいよ水泳競技が始まった。選手は帽子をかぶって泳ぐことに政治が審判に抗議。(笑)監督選手一団となった応援で100m自由形決勝で宮崎が見事優勝し、日本男子チームは初の金メダルを獲得した。これを実感放送。宮崎が泳ぐ動作、コーチが応援、政治がバケツの水で水しぶきの音。(笑)高石が「ありがとう宮﨑!」と感謝の言葉を贈った。

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その実感放送が東京に届く昼めしどき、破門され食うや食わずの生活の孝蔵(森本未来)がお面売り商売から長屋に帰ると蚊帳がない。おりん(夏帆)がラジオを見せて「くじ屋がきて、真空管ラジオと蚊帳を交換していった」と話す。孝蔵はこのラジオを質屋にもっていこうとしたがおりんに止められた。(笑)
「米もないのにラジオは宝の持ち腐れ」とおりんと言い争っていると、美津子が「いつか師匠に許してもらったら、お父ちゃんの落語をラジオで聞く」言い、これには孝蔵も逆らえなかった。おりんがラジオのスイッチを入れたが、電気が止められていて音が出ない。(笑)

政治は選手たちをリトルトーキョーに連れていき、宮崎の祝勝会を開いた。政治は、「松澤(皆川猿時)にはくれぐれも内緒だ!」と選手たちに口止めし、すき焼きをごちそうした。400m出場の大横田もすき焼を勧めた。ナオミ(織田梨沙)には女子平泳ぎのチケットを渡し、見に来るよう誘った。

そこに治五郎と岸(岩松了)が現れ、「ローマ、ヘルシンキなど9か都市が名乗りを上げ、オリンピック招致活動が難航している。東京が出遅れた。イタリアはムッソリーニが熱心で、大理石で建造した競技場がほぼ完成している。日本は満州事変以降、国際社会での評判が落ちている。しかし、ドイツの動向によっては、東京にも僅かな可能性がある。ヒトラーが首相になれば、オリンピックを返上する可能性がある。そうすれば、8年後の本名であるローマが4年後に繰り上がり、・・・」。

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政治が「じゃ東京に転がり込んでくる」と言いかけると、治五郎が「ヒトラーは浮いた金で武器購入に充てるだろう。ユダヤ人を公然と差別するような男のお下がりなどはいらん!スポーツが、政治に屈するなど絶対にいかん。忌々しい、あの大砲だ。日本を敵国としての訓練だ」と激怒する。しかし、選手たちは宮崎の勝利とうまい料理に酔いしれていた!!治五郎は「平和なのはヘンスの内側選手村だけ、これではいかんのだ」と大声を。

バー「ローズ」に緒方(リリーフランキー)が飲みにきて、ママのマリー(薬師丸ひろこ)にロサンゼルスオリンピックでの勝敗を占ってもらっていた。ママの結論は「400mの大横田が凄い。きっと金メダルよ」というものだった。

戦勝祝賀会後、ホテルでは、女子選手はお守りを飲んでリレーの必勝祈願。それでも期待されてないと愚痴。前畑にメダルの期待がかかる。前畑(上白石萌歌)はアムステルダムオリンピックで銀メダルを取った人見絹枝を尊敬していた。人見の写真を見て「結婚したかったらしい」というと選手たちが男子選手の誰がいいと話がはずむ。一番人気は高石・・・(笑)
一方、男子選手村では酔払った小池(前田旺志郎)が「女子選手は刺激が強すぎる」と女にのぼせ、鶴田(大東駿介)が「発散するんだ!それがスポーツだ」と宥める。(笑)

選手村では松澤、野田(三浦貴大)、高石が800mリレーに誰を使うかと作戦を練っていた。アンカーは誰かといことになり、松澤が「大横田でいく」と決まった。ところに大横田が腹が痛いと訴える。

ここからは、落語「疝気の虫」に合わせて、大横田の結末が語られる。分かり難い!必要性を感じない!

孝蔵とおりんはラシオを質屋に持ち込んだが、ラジオの中は空っぽだった。くず屋に騙されたのだ。質屋には万朝(柄本時生)から贈られた羽織がまだ残っているのを見た。万朝が流れないようにと毎月金を払っていたのだ。
孝蔵はおりんとともに、万朝の高座を見にやってきた。万朝はこれまでとは別人のように「なに食わせた?牛鍋食わせた」と「疝気の虫」を面白おかしく語り、拍手喝さいを浴びている。万朝の柄本時生さんの落語、しっかり顔に雰囲気が出ていてよかった。(笑)

政治が選手村に帰ると、大横田が腹を押さえ込んで寝ていた。宮崎が「4、5日前から熱があり、腹を壊していた」と話す。政治は牛鍋を食わせたことに責任を感じ、大横田に詫びた。
大横田の痛みはしばらくして治ったが、今度は前畑が腹が痛いと言い出す。決勝への願掛けで神社のお守りを飲み込んだという。(笑)

孝蔵は大きな衝撃を受けた。孝蔵とおりんは楽屋に万朝を訪ね土下座して「弟子にしてくれ」と頼んだ。「弟子はおかしい、あんたは真打。俺は二つ目だ」いう。「なら金貸してくれ」と金を借り、それで質屋から羽織を出し、破門された三語楼師匠に詫びを入れ、柳家甚語楼の名で再スタートを切った。

大横田は医師から胃腸カタルだと診断された。翌日の400m自由形の決勝があるため、リレーは別の選手ということになった。
鶴田が「アムステルダムの金、高石にアンカーを任せよう。奇跡が起こるかもしれん」と提案し、政治も賛成した。しかし、松澤が「全種目優勝して、日本を明るくするんではないんですか。奇跡など起きない!」と巌と聞き入れず、リレーのアンカ―は横山隆志に決まった。

男子800mリレー決勝。日本チームは世界新記録で優勝した。

しかし翌日の400m決勝に臨んだ大横田は、銅メダルに留まった。政治は呆然。日本男子チームは全種目制覇を逃し、大横田は実感放送のスタジオで、日本に向けて泣きながら「試合に出れない者があるなかで、私は恵まれていた。それが肝心なときに・・・」と謝罪の言葉を述べた。これに政治は「もういい」と労った。

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そこに一枚の文。緒方からの電文「大横田の勝利、他はアメリカ」が届けられていた。
新聞社では菊枝が田畑が書き置いていた記事「大横田“金”」を「銅」に書き換え号外が出された。
勝負の世界、予想どおりにはいかない。金塊掘りとおなじ!

いよいよ200m女子平泳ぎ決勝。政治はキュウリを・・・・(笑)

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