アベンジャーズ崩壊を見透かし、練りに練ったサノスのインフィニティ・ストーン奪取戦略で、ヒーローたちが完膚なきまでに叩きのめされる物語。圧巻のストーリー展開と戦闘シーンで描かれる物語に感動しました!!
「アベンジャーズ」の実写映画シリーズ第3作目。「MCU」シリーズとしては第19作品目の映画。
監督はアンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ。スッタフ・キャスト:
https://eiga.com/movie/84139/
あらすじ:
6つ集めれば世界を滅ぼす無限の力を手にすると言われる「インフィニティ・ストーン」を狙い地球に襲来した宇宙最強の敵サノスに対し、アベンジャーズが全滅の危機に陥るほどの激しい戦いを強いられる。
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見どころは、この戦を首謀するサノスの生き様。敗北のなかで予言したスティーブン・ストレンジの戦略、そしてカンネーの戦い“を彷彿とさせる最終戦ワカンダでの壮大な戦闘。
生き残ったアベンジャーズは、いかにサノスに挑むべきか。この壮大な宇宙戦争の決着を見届けたいと次作を待ちきれないという気持ちにさせてくれます。
****(ねたばれ)
「ソコヴィア協定」を巡り分裂したアベンジャーズの弱点を突くように「パワーストーン」を手にしたサノスは自らが地球に向かう“アスガルドの避難船”を襲撃し「スペース・ストーン」を、腹心を“ニューヨーク” “スコットラン”に派遣して「タイム・ストーン」「マインド・ストーン」を狙うという3地域同時作戦とストーンの数を増やしながら最終戦に臨むという作戦がみごとです!
アスガルドの避難船「ステイツマン」:
パワーストーンを持つサノスにソー、ロキ、ハルクはなすすべもなく「パワーストーン」を奪われた。この際、ヘイムダルが自分のもつ全エネルギーを使ってハルクを船外に出し地球に向かわせた。ロキは兄のソーを庇ってサノスと戦い殺された。このことにソーは泣いた!
サノスはステイツマンを破壊して、「リアリティ・ストーン」を目指してノーウェアに跳んだ。ソーは宇宙ゴミとして宇宙を漂っていた。(笑)
ニューヨーク:
ハルクはサノスに殴られ、その衝撃でブルース・バナーとなり、ハルクには戻れない身体になっていた。(笑)
ブルースはストレンズに「サノスにストーンを盗まれた。ここにやってくるかもしれない」と伝え、ストレンジともにトニー・スタークに対応を話合いにゆく。トニーはスティーブ・ロジャースが必要だというが、まだ「スコビア協定」のわだかまりがあり、連絡を躊躇している間に、サノスの大型宇宙船Qシップでエボニー・マウとカル・オブシディアンが現れ、襲い掛かる。登校中のスパイダーマンもQシップを見て駆けつけた。ここでの戦闘がなかなかの見せ場。
エボニー・マウがストレンジをQシップに閉じ込めたまま飛び立つ。飛び立ったQシップをアイアンマン、スパイダーマンが追い船内に侵入して、エポニー・マウを罠にかけ、宇宙に放出する
アイアンマンとストレンジが事後の行動について協議。ストレンジは地球へと戻るよう主張するが、トニーは、地球での戦闘には大被害が出るとサノスをタイタンで待ち伏せて倒すことを主張。トニーにはソコヴィアの記憶が消えていなかった。ストレンジがタイム・ストーンをサノスに渡さないことを条件に同意する。この判断が正しかったか?
「スコットランド」
ワンダ・マキシモフとヴィジョンは、アベンジャーが分裂後、ここスコットランドで住んでいた。
ふたりで外出中にサノス副官のコーヴァス・グレイヴとプロキシマ・ミッドナイトに襲われ、ふたりは激しく戦うが、ヴィジョンが負傷を負った。が、そこにブルースから連絡を受けていたスティーブ、ロジャーズ、ナタシャ人が現われたため、コーヴァスたちはストーン奪取を諦めて撤退。
スティーブたちは、ヴィジョンの持つ「マインド・ストーン」をどうすべきかとアベンジャーズ本部を訪ねた。本部にはまだ怪我が癒えないジェームズ・ローディがいた。彼らはヴィジョンを守るためにマインド・ストーンを摘出すべきと優れた医学技術のあるワカンダ王国へ向かった。
「ミラノ号」
宇宙を遊弋中のガーディアンズたち。ミラノ号のワイパーに引っかかったソーを救出。(笑)
ピーター・クイルはサノスの宇宙制覇の話を聞き、ガモーラ、ドラックス、マンディスを伴って「リアリティ・ストーン」を保持しているノーウェアのタニリーア・ティヴァンの店に向かう。この際、ガモーラは「万一サノスに会って危機に陥った場合は殺して欲しい」とクイルに話すが、クイルには理解できなかった。
一方、ソーはサノスと戦うには武器が必要と、ムジョルニアに代わる新たな武器を求めて惑星ニダベリアへ向かう。これには、パイロットとしてロケットと相棒のグルートが加わった。
「ノーウェア」:
ノーウェアに辿り着いたクイルたちは、タニリーアから「リアリティ・ストーン」を手に入れたサノスと対峙した。ガモーラがいきなりサノスに斬りかかり、胸を突かれたサノスは「なぜだ!」と怪訝な顔を見せる。
サノスにはゼホベリ星を攻め全滅させた際、ガモーラを養女として、「宇宙の平衡を守るためだ」と渡したナイフで無心に遊ぶガモーラの姿しかなかった。サノスには「宇宙の平衡を保つ」という大義にために戦を仕掛けるが、これが悪であるという意識は全くない。だから、ガモーラが父である自分に剣を向けることが分からなかった。大義のために徹底的にガモーラを鍛え、王座をガモーラに譲る気でソウル・ストーンを探す旅に出していたのだった。
「見つかった?」と聞くサノスに「ない」いうガモーラ。サノスが責めると、ガモーラーはクイルに「私を撃って!」と叫ぶ。サノスはガントレットの強力な力で、クイルらを退け、ガモーラーをサンクチュアリⅡに連れ戻した。
サンクチュアリⅡにはサノスを殺しにやってきて捕えられ拷問にかけられている義妹ネビュラがいた。ネピュラの頭脳の中は調べられており、ガモーラはもはや誤魔化せなかった。
サノスとガモーラがヴォーミアに発ったのち、ネピュラはマンティスに援助を要請し、Qシップでタイタンへ急いだ。
「惑星ニダベリア」:
ここに辿り着いたソーたち。ここでサノスがガントレットを作り、その後工房は破壊されていた。ソーは職人のエイトリを元気づけ、ムジョルニアを超える王の武器ストームブレイカーを手に入れ、ロケットの操縦する「Mショップ」でワカンダに急ぐ。ソーはロケットから目玉をプレゼントされた。(笑)
「惑星ヴォーミア」:
サノスはソウル・ストーンが存在するという岩壁に立って、案内人レッド・スカルから「ソウル・ストーンを手にするには愛するものの魂と引き換えだ」と聞かされる。ガモーラは「何も愛してこなかった者への罰だ」と微笑むが、サノスはガガモーラに涙を見せ谷に突き落として「ソウル・ストーン」を手にした。サノスにはガモーラへの愛はあったが、それ以上に「宇宙のバランスを保つ」という大義への思いが絶対的だった。
「タイタン」:
先着のアイアンマン・ストレンジ・スパイダーマンたちと駆けつけたクイルたち、の間で戦闘になったが、互いの敵や目的が同じであると知り協力して闘うことに。(笑)
ストレンジが時空を超えて未来を見てきて「1400万605通りのなかに勝てるものが1つだけある」と語る。答えはエンド・ゲームで!
やがてサノスが到着し戦いが始まる。ヒーローたちの奮戦で、サノスの動きを止めた。しかし、ガモーラの死を知り激高したクイルがサノスの意識を呼び戻してしまい状況は逆転、サノスはタイタンの月を隕石として落下させヒーローたちを追い詰め、サノス一撃がトニーを貫く。この窮地を救うためストレンジはサノスにタイム・ストーンを差し出した。サノスは5個のストーンをガントレットに収め、ワカンダに跳んだ。
最終戦「ワカンダ」:
国王ティ・チャラがスティーウ・ナターシャ・サムらヒーローたちを受け入れヴィジョンからのマインド・ストーンの摘出手術を行っていた。
そこに、ヴィジョンを追ってプロキシマ・ミッドナイトらブラック・オーダーが無数のアウトライダーズを引き連れ襲来。ティ・チャラはワガンダ兵のバリアで損耗させ正面で損耗させ、左翼を開放して敵を誘導しせん滅を図ろうとする。
ヒーローたちが苦戦する中、ソーたちが飛来し圧倒的戦力の加勢に戦況は好転。ワンダはヴィジョンの最期の願いを聞き入れ、彼もろともマインド・ストーンを破壊した。
しかしサノスが出現して戦況が一転。ヒーローたちを次々に倒し、返り討ちにして行く。サノスは、タイム・ストーンの力で時間を巻き戻し、再生したヴィジョンの頭部からマインド・ストーンを抉り取る。
全インフェニティ・ストーンを手にしたサノスの指パッチンで、全宇宙の半分の生命がチリとなって消滅した。
生き残ったスティーブやトニーは途方に暮れ、サノスは夢の中で幼いガモーラに「役割を終え全てを失った」とつぶやき、何処かの惑星で日の出を眺めていた。
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サノスのキャラクターに圧倒されました。「宇宙のバランスを正す」ことに娘さえ差し出す。非情に見えて、数千年単位の物差しで見れば、宇宙人にとってはかけがえのない人。指パッチンで宇宙の生命の半分を消すという、これは自然界の大地震や台風をモチーフにしたような人だ。自分の人生においてもこういう怖い人はいた。しかし、今となっては、最も感謝すべき人になっている。
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