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「トゥモロー・モーニング」(2022)離婚劇?たわいない夫婦喧嘩だった!

 

明日、調停で離婚するという結婚10年目の夫婦の心情を結婚前夜の記憶を交差させながら描くミュージカル人気のミュージカル舞台の映画化ただという。

監督:ニック・ウィンストン、原作:ローレンス・マーク・ワイス、脚本:ローレンス・マーク・ワイス、撮影:デイブ・ソープ、音楽:ローレンス・マーク・ワイス。

出演者:ラミン・カリムルー、サマンサ・バークス、フラー・イースト、ジョージ・マグワイア、オリバー・クレイトン、ジョーン・コリンズ、ハリエット・ソープ、ヘンリー・グッドマン、他。

物語は

ロンドンで画家を夢見るキャサリンサマンサ・バークス)と小説家を目指すビル(ラミン・カリムルー)は、大恋愛の末に結ばれる。結婚して10年が経ち、キャサリンは画家として、ビルは売れっ子コピーライターとして成功を収めていたが、いつの間にか2人の心はすれ違い、離婚を決意していた。離婚を目前に、2人は出会ったころ、そして結婚前夜の記憶をたどり始める。(映画COMより)


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あらすじ&感想

ロンドンの夕暮れ。「明日は全てが変わる!」とキャサリンとビルの夫婦。ビルは結婚を誓ったテムズの河畔を訪ね、一方キャサリンは自分のペントハウスで、それぞれが、「10年前、ふたりは世界が崩れても私たちは崩れない!決してこの時間を忘れない」(歌)と誓ったことを思い出していた。キャサリンは「人生は先を見るべきでリスクをとる」と離婚の覚悟を決めた。ビルはタクシーを拾い河畔を離れた。

ここから今と過去を交差しながら描かれますが、時程がはっきりしない。これは演出の失敗です(舞台劇では過去と現在を人を変えて演じたとのこと)。

この日、キャサリンはジョナサン弁護士(ヘンリー・グッドマン)に会い、離婚調停を依頼した。弁護士からは「(息子の親権、ペントハウスの所有権)はうまく行く」との回答を得ていた。

ビルは宝石の宣伝コピーを頼まれているがいい案が浮かばない。こんなビルに心寄せてくれるのが隣席のレイチェル(アドワー・アカト)。今ではキャサリンより身近な存在になっていた。

ビルは席を外して息子ザックのサッカー遊びにつき合う。ザックが引っ越しを嫌がるのを聞いて、ビルはこのことが気になる。

ビルがペントハウスに自分の持ち物の引き取りに寄った。キャサリンが「これ忘れている」とビルが結婚前にキャサリンに贈った自著「ある小説」を突っ返した。(笑)結婚時には「これが書ける作家」と母親に結婚を認めてもらうために見せた小説だったのに。

帰り際、ザックが「週一ではだめ!もっと会いたい」という。キャサリンもこれを聞いていた。

ビルはトレイニングセンターで仲間のニック(ジョージ・マグワイア)と汗を流す。「女性が結婚して欲しいという言葉は最低の言葉だ」と結婚を前にしたニックに話して聞かせた。(笑)そのあとクラブでニックと飲んだ。

キャサリンのところに伯母と母親が訪ねてきて、叔母は「ペントハウス、こんなものどうでも良い、パリにおいで!男なら一杯いる」と誘う。キャサリンが「ザックがいるから無理」と返事すると、母親は「離婚して苦しむのはザックよ」という。

ビルはアパートに戻り、宝石のコピーを「永遠は君のもの」に決めた。(笑)

そこに父親から「ずっと独身で男らしく闘え!キャサリンの絵は売れるから、資産は渡すな!」と電話が入った。(笑)「彼女は手間がかかる!息子できて10年だ」と返事した。

このあたりから、弁護士を介しての離婚調停とは何かを考えさせられる。(笑)うまいストーリーではない!

ビルはレイチェルとの関係をキャサリンに話したことを思い出した。キャサリンは「ザックのため」と叔母のところに旅する準備をした。しかし母親に「後戻りはできないよ!」とたしなめられた。

ビルはクラブにニックと出かけた。ザックがラインで「ママと一緒に行くのはいやだ。ママがよろしくと言っている」と送ってきた。ビルは「ママがよろしくか?」と気になった。

キャサリンは妊娠していることが分かったとき、「これを彼が望めば新しい世界に進む」とビルに妊娠を知らせ、ビルが喜んだことを思い出していた。

ビルはニックとレストランに居た。「別居するなど考えもしなかった。30歳で結婚して、恐れることなく遊んで気付くと10年だ。消え去っていた。結婚はむなしいぞ。俺はまだコピーをやっている、つまらない」と話していた。ビルは仕事のことでキャサリンとのギャップに苦しんでいたのだった。

そこにキャサリンから「ザックがいなくなった」と連絡がきた。急いでアパートに帰るとニックは入り口に座っていた。ニックを連れてキャサリンの元に届けにきた。

するとキャサリンが「自分のことばかり考えて話してない。一度も話したことのない話をしたい」と言い出した。ビルは「全て君の期待を裏切ることばかりだ。俺は無能だ。君を癒すことは何もできずただ見守るだけだった」と答えた。キャサリンは「癒しなんかいらない!ザックがいて癒されている。もう寝る!」と話を折った。ビルは「明日の朝、俺がザックを学校に贈る」と言うと「いいよ、ザックをあなたが見つけると思っていた」と応えた。

ふたりはザックが生まれたとき「愛の結晶だ」と大喜びした記憶が残っていた。

深夜になってキャサリンはアトリエで仕事をしながら、大学を出て絵を画くことで成功し、2~3人の彼氏もいたが、パーティーでビルに出会って「彼と一緒の靴で歩いても別の世界に進めるか?」と悩みながら“試練を乗り越えた”ことを思い出しもう一度考えてみようと思った(歌)。

 

結婚前にテムズの河畔を歩きながら「アトリエが欲しい。世界が崩れても決してこの時間を忘れないで!」と約束したことを思い出した。「お腹の中に価値ある者がいる。ここから始まる幸せな人生を懸命に生きる」と約束したことだった(歌)。

夜が明けた。ビルはザックを学校に送ってからジョナサン弁護士事務所を訪ねた。ビルは「待って欲しい、結婚式の前夜のことを考えていた」と切り出すと、キャサリンも「私もよ!」という。ふたりはあのときの言葉を覚えていると言い、ビルは「君に成功して欲しかった」と話すと「あなたは成功した。計画と違ったけど!凄腕のライターよ「やり直したい」と言った。

なんだ!このドラマ。(笑)

「心に磁石、おおらかに許して、明日じゃない今日がすべて」と歌って、三人でテムズ河畔のあの場所を訪ねた。

まとめ

ふたりのこれまでの経緯がだらだらと描かれ、締まりがない感じの話。しかし、どこの夫婦にもある話だった。(笑)

「犬も食わぬという夫婦喧嘩」「子はかすがい」というレベルの話だった

 「この作品はつまらない」という所見が多い。しかし、こんな簡単なことが出来ないのも事実!

「心に磁石、おおらかに許して、明日じゃない今日がすべて」、これは覚えておくべき言葉ですね!

大部は会話劇で、言葉にしないキャサリンとビルの心情を歌で描くというミュージカル。心情が分かりやすい!ものになっていました。「歌は感情表現にはもってこいの手段だ」と認識しました。

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