最終話「解き放たれた言葉」
亡くなった祖母・カシ子の残された手紙によって、自分への深い愛情を知った鳩子。ショックのあまり手紙を書けなくなってしまう。一方、守景さんは、はーたんを連れて鎌倉を去る決意を固めていた。鳩子は思いを伝えられないまま動揺する。そんな折、バーバラ婦人の発案でお花見会を開くことに。桜の花の下に集う一堂。そしてある日、守景さんとはーたんと一緒に向かった寺で、亡きカシ子の思い出がよみがえってくる。守景さんと鳩子は…。
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最終話、祖母の残した手紙により、祖母の深い愛を知り意気消沈していた鳩子が、バーバラ夫人から聞く祖母の最後の言葉、いつものお付き合いみなさんとの花見、守景さんと一緒に行った寺での彼の言葉、彼におんぶされて見た海の景色で、これまで一度も書いたことのない祖母への感謝の手紙で書き上げ、祖母と同じ代筆業を続けるという決意で終了しました。
鳩子が再出発するにあたってのこれらの言葉、人生をどう切り開いていくかが込められたものでした。
最終回の田部ちゃんの演技、泣いたり、笑ったり、怒ったり、困惑したり、酔っぱらったりといろいろな表情をみせてくれました。すばらしいものでした!!このドラマで育ったようにも見えました。
さて文章、感謝と決意で一杯です。これまでのドラマで見てきた鳩子の姿が思い出され泣けます。
「おばあちゃん、大人になってからあなたをそう呼ぶことはありませんでした。でもたまに心のなかで親しみを込めてそう呼ぶこともありました。毎年春になれば花見をしましたが、あなたはわたしのことなど振りむきもせず、一心に桜の花を見上げていました。あのとき何を考えていたのですか。触れたくても何故かあなたの手に触れることができませんでした。でもそれはあなたも一緒だったんですね。
イタリアのペンフレンドにあなたは沢山の手紙を送っていた。その中には私のことが赤裸々に綴られていました。そこには私の知らないあなたがいた。そこに私に似た人生に悪戦する頼りないひとりの女性がいたということを未熟な私は想像すらできませんでした。
あなたは病院に入院してからもずっと私の来るのを待っていてくれたんですね。私はてっきりあんたは2度と私の顔など見たくないのだと思っていました。あなたをたった一人で死なせてしまった。あなたを看取ってきちんとお別れをしていればといまは悔やんでいます。でももう遅いのです、ごめんなさい。
わたしは、萎れたアジサイは美しいものではないと思ってきましたがでもそうではなかった。枯れたその姿は美しいのです。だからきっと私たちの関係にも無駄は季節など一切なかったと思いたいのです。あのお寺からの景色きれいでしたよ。私をおんぶしてあの景色を見せてくれたのですね、ありがとう。
あのとき伝えられなかったことばを贈ります。
あなたは常々いっていました。「字」とは人生そのものであると。私はまだこんな字しか書けません。もぎれもなく私の字です。やっと書けました。
あなたはもうこの世界から居なくなってしまいましたが、わたしはあなたのお蔭でやさしい人たちに囲まれ幸せに暮らしています。だからあなたもどうか天国で幸せに暮らしてください。・・・
追伸 私もあなたと同じ代書屋になりました。
一片の桜の花びらが便せんの上に、おばあちゃんが桜の花びらになってやってきましたね!
男爵とパンテイさんが結婚。今日の若々しい男爵の姿と、赤いセーターのパンテイさんを見て、そうだったのかと思いました。こういう組み合わせもいいですね!
白川さんはゲストハウスを始めるという、新しい人生のスタートです。
守景さんは鎌倉に残ることになりました。守景さんと鳩子と結婚、守景さんのプロポーズに「この記憶だけで一生、生きていける気がします」と”おんぶ”してもらって決まりました。(#^.^#)
これからも、みなさん助け合いながら過ごすことになりますね。
携帯電話が発達した今でも、手紙が人と人を繋ぐ手段として欠かせない手段だと思います。手紙を書こうという気持ちにしてくれました。ペンも紙も封筒もインクもシールも探してみたい。こんなことが相手に対するおもいやり、やさしさですね!
ぽっぽちゃんを取り囲む人たちの優しさ、つながり。暖かいものでした。人が繋がりのなかでしか生きていけないと。人にやさしい自分でありたい。借金を断る、絶縁を伝える手紙のなかにも、相手への敬意、感謝を忘れない気持ちを示すという、これこそが人の大きさを示すものだと思います。
ポッポちゃんが、お婆ちゃんの想いに辿りついてくれ、これはうれしいです。代書屋という仕事を通して、沢山の人と交わり、人と人の心の綾を見せるというお婆ちゃんの心遣いに、感謝でしたね。
祖母の気持ちがわからず恨むこともありましたが、振り返ってみるととても大きなものを体に残してくれていましたね。
人生を考える、とてもすばらしいドラマでした。続編を希望します。
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