映画って人生!

宮﨑あおいさんを応援します

2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

小津作品「お茶漬の味」(1952)映像はすばらしいが、ストーリーがちょっと!!

「麦秋」に次ぐ小津安二郎監督作品。スタッフは「麦春」と同じ。ということで前作によく似た雰囲気の作品、特に映像は同じというシーンが多分に見られます。 田舎出で、妻のコネで貿易会社の機械課部長まで上り詰めたむっつり男性と上流社会出の女性の夫婦が…

「ベイビー・ブローカー」(2022)

監督は「そして父になる」「万引き家族」「真実」」の是枝裕和さん。今やその動向が注目される中で公開されるのが、韓国の著名スタッフ・キャストと組んだ本作。子を“赤ちゃんポスト”に捨てた母とその子を盗んで養子先を斡旋する悪徳ブローカー、そのブロー…

「麦秋」(1951)“紀子”に残っていた記憶に泣け、これからの家族の在り方を想う!

小津安二郎監督は原節子さんを「紀子」という名で演じさせた作品が3本「紀子三部作」と呼ばれている)ありますが、本作は「晩春」(49))に次ぐ2番目の作品です。 監督:小津安二郎、脚本:野田高梧 小津安二郎、製作:山本武、撮影:厚田雄春、編集:浜村…

「PLAN75」(2022)高齢者排除システムがとてもリアルで恐ろしくなり、自分はどう生きるかを考えた!

75歳以上の高齢者には死を選択する権利を認め支援する制度“プラン75”が施行された架空の世界を舞台に、選択を迫られる当事者や制度の運」営に関わる若い人々の葛藤を描くという本作。今年の第75回カンヌ国際映画祭でカメラドール特別表彰に輝いたヒューマン…

「峠 最後のサムライ」(2019)黒澤映画の継承!美しい侍の生き様だった!

何度も公開延期となり、やっと公開になりました。原作は司馬遼太郎の同名ベストラー小説。監督・脚本は「影武者」(80)など数々の黒沢明作品の助監督として関ってきた小泉堯史。主演が役所広司とくると、これは正統派時代劇と観る気になります。 幕末、東西…

「晩春」(1949)行き遅れた娘へのメッセージだけでなく当時の日本人の生き方を問う?

“娘の結婚を巡るホームドラマ”を小津安二郎監督が初めて描いた作品で、その後の小津作品のスタイルとなり、また原節子さんと初めてコンビを組んだ作品で、小津作品の中でも評価の高い作品とのこと。こんなことも知らず、戦後4年目の作品に何が描かれたのかと…

「オールド」(2021)死の恐怖に晒されるが、その結末に唖然!

スリラー映画の名手と呼ばれるM.ナイト・シャマラン監督作です。といっても初めてお目にかかります。WOWOWで鑑賞。 異常なスピードで時間が流れ、急速に年老いていくという不可解な現象に見舞われた一家の恐怖とサバイバルを描いたスリラー。 伏線がうまくつ…

「はい、泳げません」(2022)泳ぎで人生は癒される!

大河「八重の桜」(13)で夫婦だった長谷川博己さんと綾瀬はるかさんが主演で演じるハートフル・ストーリー。泳げない長谷川さんが、水泳コーチ綾瀬さんに魅かれていく物語?「まあいいや!」と観ることにしました。まったく違っていました!(笑) 原作:ノン…

韓国映画「私の頭の中の消しゴム」(2004)記憶が消えても消えないものがある! 泣けます!

韓国映画が観たい!と、WOWOWでぶち当たったのがこの作品。タイトル名が洒落ていて早速鑑賞。 日本のTVドラマのリメイクであったとは知らなかった!タイトルから想像できるようにアツツハイマー症に関わる物語ですが、全く暗さがない!それでいて結構泣け、…

「極主夫道 ザ・シネマ」(2022)「しょうもないな~」「バカだな~」と笑って観た!(笑)

結婚を機に足を洗い、最強の専業主夫として家事に奔走する伝説の元極道が、最大の危機に立ち向かっていくさまをコミカルに描く。 前知識なしで、予告編も観ず、キャスト特に松本まりかさんを観ようと出かけました。松本さんとは朝ドラ“純情きらり”(06)繋が…

「犬王」(2022)室町時代のロックフェス、パフォーマンスは絶品!しかし、テーマはなにか!

古川日出男さんの小説「平家物語 犬王の巻」を元に、南北朝時代に実在していた能楽者の犬王と、その犬王の人生を謡った琵琶法師・友魚の物語をミュージカルアニメで描くという。 監督は「夜は短し歩けよ乙女」「映像研には手を出すな!」の湯浅政明さん。初…

「ライトハウス」(2019)不快で絶望的な恐怖を味わうが、結末はプロテウス神話で、人が持つ闇だった!

外界と遮断された灯台に派遣された2人の灯台守。ふたりはそりがあわない。険悪な状態になっていく中、悪天候で交代船が期待できず、酒びたりになって、狂気と幻想に侵されていくスリラー劇。第72回カンヌ国際映画祭(2019)では国際映画批評家連盟賞の独立選…