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第19回「恋路」

第19回「恋路」
茶々をめぐり、妻にと願う秀吉と茶々に翻弄される信繁が描かれる。茶々の信繁に対する思い、秀吉の茶々に対する思い、信繁の茶々への思いと3者の交差する思いがしっかり描かれたドラマ信繁は窮地に立っがこれを救ったのは他ならぬ秀吉で、信繁にかける期待が伝わる。
茶々の不思議な糸の話、後の大坂の陣における二人の関係なんだと思うが、なぜここで出てくるのかわからない
信幸は、家康、昌幸の勧めで、稲姫との政略結婚が受け入れることになったが、“こう”を思い渋るさまには泣ける。真田を継ぐものとして受けざるを得ない運命、心情がよく描かれていて、この夫婦がどのような夫婦として生きていくのか楽しみです。

○茶々に対して好意を抱く信繁イメージ 4
父の上洛時世話になったとして茶々の誘に応ずる信繁。禁じられている蔵を覗くとそこには武具が格納されており、これを見ての茶々の「自分に親しいものは皆秀吉によって殺された。人が死ぬのはなんとも思わない、自分が死ぬのも怖くない」と言い、槍の血を見て驚く茶々に信繁は「人の死を恐れぬ驚きかたではない」と茶々の本心を見抜いて大きな同情を示し、その苦しみを和らげようとついはずみで抱きかかえてしまう。茶々に「殿下に側室になれと言われた。あなたはどう思う」と問われ、「側室になることが茶々様の幸せかどうかはわからないが、しかし断ることは幸せにはならない」と答える。この言葉は他人事のようで茶々は不満そう。やってきたきりに「見なかったことにしてくれ」と頼む。
 
○秀吉の茶々への募る気持ち
秀吉は「茶々に惚れた、あれの母親にも惚れ親子二代だ。この城を落すより難しい」と寧に相談を持ち掛ける。険しい顔で「私が答えるのですか」というものの「父も母も殺したようなものだから正面から攻める以外にない」とストレートな寧の返事。寧さんは大きな人。秀吉の想いを止められないと承知の上での回答。膝枕を外して秀吉の頭がどんと落ちて「いい加減にしさい」。()イメージ 6
三成による京に建設中の聚楽第の説明に、秀吉は「政事を大阪から京に移す」という。茶々が「源次郎がつてくるのか、来ないのであればここに残る」と言い出す。秀吉の「源次郎は気に入られたものだな、勿論一緒だ」にはしゃぐ茶々。「息ぴったりだな」と秀吉。「あんなこと言うな」と信繁。大蔵卿局が「もう人の口に」と茶々に注意する。且元が信繁に「わたしは浅井家に仕えていた。お茶々様には格別な思いがある。お主ごときを相手にする人でない」と注意する。信繁は百も承知、且元の言い分もやけにひつこい。
 
○徳川、真田の政略結婚。イメージ 5
こちら昌幸一行は駿府徳川の城に滞在している。信尹が真田が徳川の与力になったことについて信幸に「徳川側につくことは悪いことではない」と意見し、信幸もこれに納得。昌幸は駿府城絵図面を見て「ここが賎機山、攻めるにはここに陣を敷く」と相変わらず城を見れば攻めることを考える。まだまだチャンスがあるとみている。
家康は真田の間者として稲姫を真田の嫡男信幸に輿入れさせるので“くれ”と忠勝に言い出すが忠勝は反対。忠勝:藤岡さんの無念の表情が面白い。
 
家康が昌幸に稲と信行の縁談を持ち出す。形として家康の娘として徳川と真田の縁組になるというが、昌幸は「信幸には兄の娘の嫁がいる」として反対するが、家康は離縁すれば済むという。
信幸は断ってほしいというが、信尹の「徳川から真田に人質を出すようなものだから断れない、真田の内情を探る間者だ」に昌幸は「仕方がない、おこうを里に返そう」とこれに受け入れる。昌幸は「泣いてくれ、頼む。すべてがそなたのためだ」と信幸を慰める。信幸の苦渋の顔が痛々しい。
忠勝は家康の「徳川のため頼む」の言葉に折れ、稲を説得することになる。稲は父のもとで働きたいと反対であったが徳川の間者になるということに納得し、「お役を果たします」と輿入れを了解。が、「やはり嫌だ」と忠勝を突き飛ばすとても勇ましい姫。吉田羊さんはこの役、適役だ。(笑)
家康の前で信幸と稲は対面する。家康は「いい縁談だ」と言い、忠勝も昌幸も賛同する。稲は「両家の懸け橋になりたい」という。
 
○茶々から信繁に山吹のプレゼント
平野長泰が「信繁と茶々のうわさが出ている」と清正に告げる。「許さない」と清正。これは危ない。且元のご注進で秀吉は信繁にことの次第を詮議するが、毅然とした信繁の態度に且元のあいまいな話として逆に信繁を信じ「お前、茶々に惚れているな下がれ」と且元を厳しく叱る。信繁は役割を変えて欲しいと申し出るが「もう少しそばにいてやれ。あれは寂しい女だ」と慰留される。秀吉は信繁が気に入っており、絶対的に彼を信じている。信繁は「茶々との関係にやましいものはない」と秀吉の認められたものの、茶々には気を付けるようにしているところに茶々からのお誘い。「花のこと詳しいか、これは山吹、母が好きだった。花くらいいいでしょう」と渡され信繁は花を髪にはさんで楽しむ。きりが「源次郎に落ち度があったのでは、すこしぐらいその気持ちがあったのでは、そらそらそれを言っているの」と信繁の気持ちを代弁してくれる。イメージ 1
 
きりの紹介で秀次に会い、清正のことを相談するも「無理だ石田に頼め」という。三成に相談すると「聞いてやる。惚れたのでないならお前にスキがあった。殿下のもとでこれ以上不可解な死があってはならぬ。清正には九州にいってもらう」という。相変わらず不愛想な三成、これから堺に行き利休に会うらしい。どんな伏線が準備されているのか?
大谷吉継三成に助けてもらったことを話すと「そこまで恩義を感じることはない、清正の九州行は以前から決まっていた。次の一手、明国を攻めるためだ」という。信繁はこれを聞いてびっくり。誰がいつどのように準備していたのか。清正は九州征伐後15万5000石の大大名となり、朝鮮出兵は4年後とのナレーション。
 
○秀吉の茶々へのプロポーズイメージ 3
秀吉は聚楽第に茶々を呼び寄せ「ここに住むんだ」という。「あちらに何があるの」と茶々、蔵があると聞いて「蔵、蔵ですって、一緒に見に行きましょう」と声を出し、はっとする。秀吉は一度は茶々と信繁の関係を疑うことを止めたが、この言葉に激しい気迫で信繁に詮議の目を向ける。茶々ももうこれには対抗できない。信繁はすべてを秀吉に任せ蔵に行ったことを話す。ここで秀吉は茶々に「この部屋に近づけないのはあの忌まわしいものを見せないで美しいものを見て過ごして欲しいと遠避けた」といい、「もうすぐ関東の北条、奥州の伊達が従えば天下がわしのものになる。お前は天下人の妻だ。わしには寧がいるから正室にはできんが、そなたが愛しい。あれは夫婦というより戦仲間、そこに色恋の仲ではない、もちろん大事な人だ。天下人の妻として過ごすように、そして茶々には日の本一の幸せな女でしたというて欲しい」と茶々が断れないプロポーズをする。信繁はこれを聞いている(聞かされている)。
桜吹雪のなか、喜びを寧に伝える秀吉。そして寧を抱き抱える秀吉に当惑する寧、これを見る茶々。茶々を側室に迎えるという大きな問題をこんなユーモアのある演出、うまい。

○茶々が側室に
大蔵卿局は「秀吉は大嘘付きだから信用するな」というが、茶々は日ノ本一の女にすると言って若者のように口説いてくる秀吉の申し出を受けることにする。そして信繁には付き人を免じ殿下のもとに返すという。そして、不思議話だとして「不思議な糸に結ばれているように思います。離れ離れになっていて、また戻ってきて同じ日に死ぬのです」と山吹の押し花を渡す結末が分かっている物語でこの言葉は面白くない。信繁の「遠い先に」と言う表情は引き締まり、守りたいという志があるように見受けれれる。桜の満開のなかでの寂しい別れだった。きりが言う「よかったですね、別れることができて」きりが山吹の押し葉を飲み込んでしまう(なかったことにする?)。きりの気持ちはドラマを観ている人の感じではないだろうか。
 雷のなかで、茶々は正式に秀吉の側室になり、寧の「ともに殿下を支えていきましょう」にうなずく茶々。
イメージ 2三成は信繁に「他言するな」と制して「茶々様を側室に迎えるということは殿下が信長公を超えるということ。これから、先殿下はどこに向かうのか」と豊臣の先を心配する。
満開の桜を見る秀吉と茶々、これは間違いなく豊臣家崩壊の一歩であった。この先どのような運命が待ち構えているのか・・。

記事1 20160516
NHK「真田丸」茶々と信繁は運命の糸で17・0%
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160516-00000068-nksports-ent