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第44話 「龍馬死すとも」

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慶応31867)年6月、天璋院(宮﨑あおい)は田安亀之助と対面します。「亀之助殿、この徳川宗家を、あなたが支える時がきます。文武に励むように!」と励まします。しかし、将軍がいない大奥には、危機感が漂うのでした。
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京では、
西郷(小澤征悦)、岩倉(片岡鶴太郎)、大久保(原田泰造)、小松(瑛太)の会同。「慶喜は兵庫に港を開き、江戸、大坂に外国人が住むことを許した」と言えば「慶喜公は徳川宗家による政を考えている」と岩倉。これに「慶喜公(平岳大)のもとでは、日本国はひとつにまとまらない」という西郷に、岩倉は「ならば、幕府を打ちますか」と言い出す。帯刀は「武力による倒幕はもってのほか。大義名分が立たぬ」と反対すると、岩倉が「朝敵にしてしまえばいい。勅命は簡単に作れる。我々で作ればいい」といとも簡単に言ってのける。これに西郷と大久保が頷く。
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納得のいかない帯刀は、寺田屋に龍馬(玉木宏)を訪ね意見を聞こうとすると、長崎からの船の上で考えたという八策を差し出し「和をもって幕府を倒すという方法がある」と言う。土佐の後藤象二郎古本新乃輔)がまとめたという大政奉還」を示し、いずれ土佐藩から幕府に建白されるという。帯刀は「これだ」と目を輝かせる。
 
622日。薩摩藩土佐藩との間に、大政奉還及び新政権樹立をめざす薩土盟約が結ばれた。
 
江戸城大奥。滝山(稲森いずみ)が「大政、つまり日本国の政を幕府から朝廷にお返しするということです」と天璋院に説明。天璋院は「奥の女中たちの耳に入れば、動揺するばかり。この話は他言無用とする」と唐橋(高橋由美子)、重野(中嶋朋子)に厳しく言い渡す。
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慶喜103日に土佐藩より大政奉還の建白書を受け、13日、二条城に40藩の諸侯、重臣を集め大会議を催した。このなかに、帯刀の姿がある。
帯刀は「薩摩藩城代家老小松帯刀にございます。皇国のおんためを思えば、幕府は一刻も早く大政を奉還すべきと存じ奉ります。」と意見を述べる。翌14日、慶喜は朝廷に大政の奉還を上奏した。天璋院の幼馴染・尚五郎、帯刀の成長ぶりに驚きました!
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天璋院は滝山から「政権の返上を強く説き勧めたのは薩摩藩小松帯刀様であった」と聞かされる。天璋院は懸命に冷静を保とうとするが、これからさきどうしたらいいのか皆目見当がつかない。大奥はこの噂を聞きつけ、本寿院も加わり、大騒ぎとなる。天璋院は、とにかく勝を召し出し意見を聞くことにします。
 
この騒ぎのなか、庭田(中村メイコ)が亡くなる。静観院(堀北真希)は、短い間に続けざまに大切な人を失ったのでした。
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龍馬が小松邸を訪ね、「幕府のあとを受け、帝を助け政を引き継ぐのは誰か」と思案中の案を示す。そこには、帯刀の名はあっても龍馬の名はない。帯刀がわけを聞くと「わしはえいき。船に乗って、世界の海援隊でもやってみたいき」という。
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このころ西郷と大久保は岩倉に会っていた。大久保が「新しい政権ができても、力があるのは徳川宗家。これでは同じこと」と言えば、岩倉が「これを作った同じ日に、大政奉還になろうとは」と倒幕の勅諚を投げ出す。西郷は、別の案を練ろうとしている。
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一方、小松邸では、龍馬が「もうすぐ武士も町人も百姓もなくなる。みんながお互いに話し、交わり、政にも加わることができる世の中がくる」と言い、帯刀も賛同する。「信じていたらそうなる」と龍馬がにこりと笑う
 
この龍馬の望みがかなう日は来なかった。11月、京の近江屋で数人の刺客に襲われ惨殺された。薩摩に帰っていた帯刀は、この知らせに、言葉にならない声を張り上げた。

天璋院の再三の呼び出しに応じた勝(北大路欣也)。龍馬が凶刃に倒れたことに「私の大切な弟子が、京で死にました」と込み上げる思いをこらえ「大政奉還を、龍馬と小松殿が推し進めたのは、日本国内の戦を避けるためのものでした。そうせねば、幕府のみならず徳川家も危なかった」と語る。
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天璋院は「大政奉還とはそういうことか」と深い感慨を覚えるのでした。「わたしも、これから日本国のために戦います。無駄な血は一滴も流させない」という勝に、「私も戦う。おのれのやるべきことをやる」と天璋院
 
天璋院は、滝山、静観院、本寿院(高畑淳子)、重野、唐橋たちを集め、「大奥は安泰である。幕府にわれらを守る力がない今、これより大奥と徳川は、この天璋院が守ってまいる。大奥を守るためならば、この一命にかけても私が戦う」と毅然とした態度で誓うのでした。
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静観院が「母上様。私も徳川に嫁いだ身。母上様と共に戦う覚悟はできております」という。天璋院は、感動で胸いっぱいになる。「わたしとて」と本寿院。天璋院は、大奥の女性たちの楯となる矛となり、時代の嵐に立ち向かおうとしていました。

徳川家の危機に、この女性が必要だったと思える、威厳に満ちた天璋院・あおいさんを見ることができます。
 
44話は、西郷どん34回「徳川慶喜」四候会議から次回「戦の鬼」“龍馬の死”に相当します。
***第44話おわり***