映画って人生!

宮﨑あおいさんを応援します

2024-01-01から1年間の記事一覧

「窓ぎわのトットちゃん」(2023)冒険心旺盛、勇気があって、自由に生きるトットちゃんが好き!

小学校時代に個性を生かす教育がいかに大切かが分かる。 黒柳徹子さんの自伝的小説「窓ぎわのトットちゃん」をアニメーションで初の映画化した作品。自由奔放な小学生トットちゃんが独自の教育方針を持つ学校で成長していく日々を綴ったもの。 黒柳徹子さん…

「ニューノーマル」(2023)見聞した、経験したことのある話、それがスリラーになる、怖わ!

「冬のソナタ」「天国の階段」のチェ・ジウが、2016年の「ハッピーログイン」以来に映画出演を果たした作品で、絡み合う奇妙な運命が登場人物たちの日常を一転させ、予測不可能な事態を巻き起こすさまを描いたスリラー。監督は韓国で大ヒットを記録したホラ…

「ほかげ」(2023)終戦直後の闇市を舞台に、反戦を訴えた作品!

「野火」「斬、」の塚本晋也監督が、終戦直後の闇市を舞台に絶望と闇を抱えながら生きる人々の姿を描いたドラマ。WOWOWの「戦火に生きた人たち特集」で放映されたもの。 「斬る!」(2018)もそうでしたが、「野火」につながる物語だろうと観ることにしまし…

アニメ「はだしのゲン」(1983)原爆の惨状を知るには恰好の作品です!

初めての鑑賞です。WOWOWの「戦火に生きた人たち特集」で本作と続編を鑑賞しました。本作は原爆投下直後の惨状、続編は3年後の厳しい生活(被爆者)を軸に描いたものです。原爆の惨状という視点では本作で十分だと思いますので、これを紹介します。 本作は…

「キリエのうた」(2023) “生きる”ためにうたう!岩井俊監督らしい作品だった!

本作、「スワロウテイル」「リリイ・シュシュのすべて」の監督・岩井俊二&音楽・小林武史による“音楽映画”と紹介されている。いくつかの岩井監督作品を観ましたが「リリィ・シュシュ」は合わなかった、といことで劇場鑑賞を見送った作品。とはいえ岩井作品…

「おまえの罪を自白しろ」(2023)犯罪劇だが、政治劇部がリアルで、これが面白かった!

政治家一族の孫娘誘拐事件の行方を描いた社会派サスペンス。予告編が茶番に見えて、公開時劇場では観なかった。WOWOWで公開されたので鑑賞。 まるで今日の日本の政治実態を見せられたような作品だった。が、作品は犯罪劇の形をとって終るが、設定に無理矢理…

「ドミノ」(2023)原題:Hypnotic、催眠術に嵌れば面白い!

「行方不明になった娘を探す刑事が“絶対に捕まらない男”を追い、事態が二転三転していく様子を描いたサスペンス」と紹介がある。まあその通りですが、これ、作品の説明になっていない。(笑)が、原題:Hypnotic(催眠術)と、ベン・アフレックら俳優陣に期待…

「ダンサー イン Paris」(2022)コンテンポラリーダンスとは!踊りたくなる作品だった!

挫折した若き女性ダンサーの第二の人生を描いたヒューマンドラマ。どう再生されていくのか、これで観ることにしました。コンテンポラリーダンスのことも、主演のマリオン・バルボーのことも全く知らずに! 再生のプロセスなど考えなくていい!コンテンポラリ…

「もしも徳川家康が総理大臣になったら」(2024)この夏一番の笑いと期待したらバカ者と叱られた感じ!

今年の猛暑、たまらない!涼しい劇場でしっかり笑おうと出かけました。ところが、意外や意外、笑いが少ない!最期に家康様の大演説でバカものと怒られたような作品でした。(笑) 派手なコスチュームで笑わせる作品と思ったら、歴史の偉人たちの逸話、言葉を使…

「私がやりました」(2023)1930年代のパリ。3人の女たちの罪に、開いた口が塞がらない!

映画プロデューサー殺人事件の“犯人の座”をめぐって3人の女たちが繰り広げる騒動をユーモアたっぷりに描いたクライムミステリー。 「8人の女たち」のフランソワ・オゾン監督作品。「エル ELLE」のイザベル・ユペール出演、といことで観ることにしました。 “…

映画「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」(2011)

何だ、このタイトルは?NHKニュースで紹介された作品、トム・ハンクスとサンドラ・ブロックが夫婦役で共演、9・11テロに絡む作品ということで、NHKBSで録画、鑑賞しました。 このテロ事件(戦争)(2001)はTVによりリアルタイムで観た記憶があり、この時代…

「ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー」(2023)社会に適合できない殺し屋の女子コンビのまったり感と本格派アクションのギャップを楽しむ! 

WOWOW“W座からの招待”で紹介された作品。このタイトルにいかなる作品なりやと興味を持ちました。案内による、主演者の高石あかり、伊澤彩織さんを全く知らない。しかし、悪を演じたらこの人の右に出る人はいない渡辺哲さんに名子役だった濱田龍臣さんが名を…

「キングダム 大将軍の帰還」(2024)大将軍とは?大沢さんが全身で演じて見せてくれ、大感激!

シリーズ4作目の作品。すでに国民的人気作品になった感があり、雨天にもかかわらず、公開当日3回目の上映もほぼ満席の入りでした。出口評価は「長い!」という声でした。あれもこれも観せたくて、短く出来なかったことが分かる作品でした。(笑) 王騎将軍で…

「パリタクシー」(2022)パリを巡る旅は人生を巡る旅、仰天、笑い、泣き、その結末に快哉!

終活に向かうマダムを乗せたタクシー運転手が、彼女の人生をめぐるパリ横断の旅に巻き込まれていく姿を描いたヒューマンドラマ。とても評判のよいドラマ。 いよいよパリオリンピックが開催される。パリに旅行したことはない。そこでタクシーに案内してもらい…

「6才のボクが、大人になるまで。」(2014)12年間の激しく変化するボクの顔に成長を見た!

12年間かけて同じキャストで撮影した作品ということで話題になった作品。観る機会がなかったころに、WOWOWが放映してくれ観ることができました。 “何故同じキャストで12年間かけて撮ったか”。ボクの顔がどんどん変化し、その顔にその時の生きた記憶があ…

「E.T.」(1982)発想は人を育て、辛いことは生きるための糧になる!

名作中の名作、しかし観ていない!公開当時観る環境になかったし、そのまま放置していた。ところが先日(6月24日)、「NHKBSで放送!」とニュースで取り上げられ、この機会にと録画、鑑賞です。 スピルバーグ監督の自叙伝「フェイブルマンズ」(2022)を観て…

「クワイエット・プレイス DAY 1」(2023)音を立てたら即死のNY、死ぬ命を生かす美しい物語だった!

音に反応して人間を襲う“何か”によって人類滅亡の危機に瀕した世界を描くシリーズ3作目。1作目の前日譚、1、2作を観ていない。が、主の演ルピタ・ニョンゴに惹かれる。 余命わずかな女性(ルピタ・ニョンゴ)が若き男性と逃亡する設定に、ここにはテーマ性が…

濱口監督「PASSION」(2008)言葉のバトルで認知する、真実の愛とは!

「悪は存在しない」(2023)がよく分からなかった。(笑)濱口竜介監督はいかなる人なりやと興味を持っていました。(笑) 本作は東大(文三)卒業後、東京芸術大学大学院に進学、修士課程終了作品とのこと。とても評判のよい作品ということで、WOWOWで収録、鑑…

「いちご白書」(1970)学園紛争、今、観るべき作品だと思った!

バンバンの曲はよく知っている。しかし、このタイトルの映画があることは知らなかった。(笑)NHKBSでの放映で観ました。 1970年代、米国コロンビア大学で起きた学園紛争に参加したある学生手記の映像化。この時代に生きたものとして興味を持った。 当時、日本…

「バーナデット ママは行方不明」(2019)「脳の割引機能」をリセット、人生、何度でもやり直せる!

ケイト・ブランシェット自らが出演を希望した作品とか。これは観ないわけにはいかない!ということでWOWOWでの鑑賞。 タイトルの“行方不明“からミステリードラマかと思ったら、人生から見放された母親の生き様が描かれ、深い人生の生き方を味わう物語だった…

「花腐し」(2023)切ないピンク映画だった。なんで“あの時代”に撮らなかった!

タイトルに魅せられ、荒井晴彦監督作で綾野剛と柄本佑さんが出演するR18指定作品。これで観ることにしました。「花腐し」は万葉集に登場する、花を腐らせてしまうほどの長雨のこと。 原作は芥川賞を受賞した松浦寿輝氏の同名小説。“ピンク映画へのレクイエム…

「ディア・ファミリー」(2024)娘は救えなかったが、世界を救うことになる家族の物語、泣けます!

監督は「君の膵臓をたべたい」(2017)「君は月夜に光り輝く」(2019)の月川翔さん。これら一連の作品は死生観にまつわる恋物語で泣かされる。さて家族の物語をどう描いてくれるかと観ることにしました。 国産初のIABPバルーンカテーテルの開発に成功した東…

「悪は存在しない」(2023)この結末に唸った!森羅万象、生きるためにはバランスだ!

予測不能な物語。タイトルが分からない?ということで再考してみました。「帰れない山」(2022)がヒントになっています。 自然環境豊かな町にコロナ禍で苦しむ芸能事務所がグランピング場企画を持ち出すが、問題点が多く町民と芸能事務所が対立する。自然環…

「アルジェの戦い」(1966)これほどにリアルな戦争映画が作れるとは!民衆に銃を向けた軍の末路は!

20世紀を代表する戦争映画。アルジェリアの独立戦争を描いたデジタルリマスター&オリジナル言語版の鑑賞。 1954年から62年にかけてフランス領アルジェリアで起こった、フランス軍とフランスからの独立を求める抵抗組織・アルジェリア民族解放戦線(FLN)の…

「裸足になって」(2022)自由抑圧下のアルジェリア、手話で踊るダンスで世界を変える!

「コーダ あいのうた」でろう者の俳優として初めてオスカー像を手にした俳優トロイ・コッツァーが製作総指揮を務めた作品。「コーダ あいのうた」での手話のすばらしさを思い出し、これで観ることにしました。(笑) 監督・脚本:「パピチャ 未来へのランウェ…

「マッドマックス フュリオサ」(2024)暴力を肥えにした復讐劇!その怒りを爆音、爆炎で体感!

前作「怒りのデス・ロード」(2015)でマックスと共闘した女戦士フュリオサの若き日の物語を描くというもの。 原爆で荒廃した世紀末、希望の地を求めて繰り広げたマッドなカーチェイス、カーアクションが忘れられず、楽しみしていた作品。 今作はマックスが…

「聖地には蜘蛛が巣を張る」(2022)娼婦の連続殺人事件!この罪は誰のものか!正義を履き違えた人間の狂気と恐怖!

「ボーダー 二つの世界」(2018)のアリ・アッバシ監督が2000年~2001年イランの聖地マシュハドで起きた16人もの娼婦連続殺人事件に着想を得て作った作品。2022年・第75回カンヌ国際映画祭で女優賞を受賞している。 デンマーク・ドイツ・スウェーデン・フラ…

「関心領域」(2023)音響ホラーで!無関心の罪を問う!

第96回アカデミー賞(2024)で作品賞、監督賞、脚色賞、国際長編映画賞、音響賞の5部門にノミネートされ、国際長編映画賞と音響賞の2部門を受賞した作品。いかなる作品なりやと覗くことにしました。 ホロコーストを取り扱う作品にあって、ちょっと視点が違う…

「帰れない山」(2022)どう生きるか?森羅万象の仕組みから解いてくれる!

タイトルから山岳遭難の話かなと思っていたら、イタリアの作家パオロ・コニェッティの世界的ベストセラー小説が原作で、深い意味のある作品だった。未読です。2022年・第75回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した大人の青春映画とのこと。 ある事情で百名山…

「ミッシング」(2024)張り裂けるほどの絶望に、生きる!石川さとみで見せる作品だった!

「愛しのアイリーン」「BLUE/ブルー」「空白」「神は見返りを求める」とほぼ毎年立て続けに問題作を提供してくれる吉田恵輔監督作品ということで、楽しみにしていた。「メリちん」(2006)から見ているが、凄い作品を作る監督になったという感慨が真っ先にく…